Round48:00 霜の為、スタート時刻を20分遅延(8:30→8:50)
Tournament article
ダンロップフェニックストーナメント 2025
「僕は小(こ)ホスト」塚田よおすけが“頑張ってるオレ”に涙、5打差の圧勝
スリクソン契約の塚田よおすけが、9年ぶりの通算2勝目を、ホストVで飾った。
2打差の首位で出て、4打差をつけて入った最後18番パー5で、90ヤードの第3打がもうひと転がりで入りかけ。
「いやもう、手が震えなくて済みました。オッケー、オッケー。誰かオッケーくれないかって」。
軽妙トークでドっと沸かせてチョコンとスーパーバーディ締め。
松山英樹を「大ホスト」と呼び「僕は小(こ)ホスト」。自嘲しながら5打差の圧勝。
塚田にVジャケットを着せかけながら、「ほんとに嬉しい…」と、つぶやく山本悟・代表取締役社長の声を、表彰台のマイクが拾った。
40歳が感動の復活Vを演じた。
家族も仲間もみんなが泣いた。
塚田自身はもう15番から泣きそうだった。
「きのう急に長野から来てくれた」という家族の前で、頑張ってるオレ。
「勝つ勝たないよりそれが嬉しくて」。
ポケットに手を突っ込んだまま終盤ホールを歩いたのは、ポケットの手で太ももをひねることで、涙がこぼれないよう堪えていたから。
ショットが右へ左へ不振を極めた今夏も含め、くじけかけたことは幾度もある。
でも、もうプロ18年目。
「ルーキーみたいにおどおどしちゃダメ」と、奮い立たせた。
40歳。「どん、と構えるようになりました」と、シードも危うい賞金70位で入った本大会でも、経験と技を駆使。
3日目の最終組で回った22歳の長野泰雅(ながの・たいが)が「(賞金)70位のゴルフじゃない」と、感心していたそうだ。

「それって逆に面白くて。もう40歳なんだけど、まだ40歳。頑張っていきたいな」と、若い子からの賞賛も励みに。
「ここ1か月でガラッとよくなった。先週からフェードに戻して、ミスしても右にしかない。やっとゴルフができてきて、それが結びついたのが今週でした」と、9年ぶりの復活を喜ぶ。
40歳になっても茶髪とひげとピアスがトレードマークで、一見こわもてだが「名前にもあるように陽気な人」とは、妻の香奈子さん。
スーパープレーで大ギャラリーを沸かせ、大勢のプロ仲間に祝福される夫の姿に「スポーツっていいな…」と、目がウルウル。
5歳の長男・大夢くんも、今月2日に2歳の誕生日を迎えた留夢くんも、香奈子さんがやきもちを焼くほどパパのことが大好きという。

勝つまでは、ちょっぴり後悔もあったが、「“小西たかのり”と一緒に結果が残せたので良かったです」。共に改名元年の初V選手(4月「前澤杯」)も引き合いに、破顔一笑。
レッスン会のほかにも、地元長野のラジオ局「SBC信越放送」でも長年レギュラーコーナーを抱えており復活Vの翌早朝も出演予定だ。
子ども愛、地元愛に溢れるよおすけが、9年ぶりに笑って泣いて喋り尽くした。
















