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ダンロップフェニックストーナメント 2025

青木功と池田勇太と。塚田よおすけの通算2勝にまつわる不思議な縁

40歳の塚田よおすけが、2016年の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills(現在名称BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ)」以来となる9年ぶりの復活優勝を「ダンロップフェニックス」で飾った。

実は前回の初Vと、今回の2勝目とである2つの偶然が重なっていた。

1つは、いずれの大会でもコースセッティングに青木功が携わっていること。
2016年は、青木のJGTO会長の就任元年。JGTOが主催する同大会で青木が日々、ピン位置を設定し「苦しめられたのを覚えている」と、塚田はいう。

そして今回もまた、大会名誉トーナメントアドバイザーをつとめる青木がパー設定を変更したり、距離を延ばしたりと、難コースへと変貌させた中での優勝となり、「いろいろ考えたり、苦しみながらも楽しくプレーをさせてもらった。あっという間の1週間でした」と、感慨深い。

加えて特記すべきは、いずれの表彰式でも幼なじみの池田勇太(いけだ・ゆうた)が同席していたことだ。
2016年の初V時は、全英オープンの予選シリーズ最終戦でもあり、同ランキングで池田と塚田がワン、ツーフィニッシュ。




当時は共にメジャー切符の獲得者として参列し、2勝目の今回は、2010年大会の歴代覇者でもある池田が3日目の18番でイーグル賞200万円を獲得したことで、再び席を並べることに。



「あいつが優勝するときは、なーんか、俺も一緒にいるんだよね。不思議な縁だよね」と、池田も首をかしげて笑っていた。

今大会前の賞金ランキングは池田が68位で、塚田が70位と、共に上位65人の賞金シードがかかっているという点では立場が同じで、互いに互いの順位を気遣いながらのプレー。
「よおすけは、契約選手として長くお世話にもなっているわけだし、その大会で優勝できたのは良い恩返しになったと思うし嬉しいことだよ」と、池田は自分事のように祝福しながら、「反面、悔しい部分もある」と、複雑な心境を吐露。

池田にとっては22年以来のシード復活がかかっており、今回の優勝でランク19位に上昇した塚田に対して、最終ラウンドでの上りの連続ボギーで13位タイに終わった池田は、ようやくいま圏内の59位に潜り込めたところ。

22年に発症した顎編位症も、2週前に治療のために装着していた矯正器具がようやく外れ、「少しずつゴルフも上向いている気はするけど、細かいところを突き詰めればまだまだだし、シードについてももうひと頑張り」。

親友の復活Vにも触発されて「俺も、辞めるにはまだ早いから。次の優勝も含めて頑張りたい」。ツアー通算22勝目も視野に入れ、次週のカシオワールドオープンに向けて、池田も気合が入った。



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