Round48:00 霜の為、スタート時刻を20分遅延(8:30→8:50)
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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2025
今晩中にモロッコへ?「間に合わせます!」だから生源寺は強い
選手会の主催試合で現在賞金1位が主役になった。生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)が逆転で、今季2勝目を達成した。
ツアー初Vを飾った開幕戦「東建ホームメイトカップ」は最終日の大雨で短縮決着だった。

「やっぱり最終日のバックナインは苦しいな、と。そこを耐えて優勝することができたのは自信になる」。
72ホール完遂での勝利の儀式は夏空の下。選手会メンバーらの容赦ない水シャワーは「めちゃくちゃ気持ちよかった。溺れるくらい浴びました」。
季節外れの猛暑でべとつく汗もさっぱりした。
大岩と並んで入った池がらみの16番で、大混戦から抜け出した。今年は、パー5(567ヤード)から、パー4(487ヤード)に変更され、最難関に変貌したホール。ラフに入れたらボギーは必至だ。
だが、生源寺は160ヤードの左ラフから恐れず9アイアンを選択。グリーンの傾斜を伝ってピン左2メートルにつけた。「向かい風のジャッジも、距離感も良かった。流れをつかむセカンドショットだったと思います」。
会心の一手でこの日6個目のバーディで決めた。
今季2度目の表彰式もあわただしくこなしていまごろ無事、機上の人になっただろうか。「今晩、僕モロッコに行くんです」とは、この日スタートテントでの佐藤社長との会話。
「そうか。なら4000食持って行きなよ」と、佐藤社長がV副賞の「サトウのごはん10年分」に絡めて奮起を促したのが、ほんとになった。
「いや、彼はゴルフも気持ちもほんとに強いよね。周囲を寄せ付けないというか。ちょっとかなわない雰囲気が出てきた」と、佐藤社長も目下賞金1位を絶賛。
「このまま世界に行ってどんどん活躍してほしい」と、佐藤社長も願ったとおり、今晩中にアフリカに飛び、アジアンツアー「インターナショナルシリーズモロッコ」に出る。
ただ、表彰式やサイン対応など勝者の行事をすべて終え、コースを出たのは17時前。成田から、エジプト経由のフライト時間は20時30分。
今林トレーナーも、明神キャディも「間に合わないよ」と、翌朝の変更を全力提案したが、「間に合わせます!」と、聞かない。「今日中に行かないと練習できない!」。
今林トレーナーによると昨季、サウジアラビアで食あたりをしたが、嘔吐しながらプレーを続行。ついでにホールインワンも達成してしまったそうな。
「彼は絶対に試合を投げない」と、今林トレーナー。
今晩中に、飛び発ちたいのも練習時間を少しでも確保するため。
当地に着いたら必ずその足でコースに行き、時差ボケも構わず夜まで練習するという。
休まない。そのために、試合中でも週3のトレーニングを自分に課すが、今週は月火水と、土曜日もジムへ。ときどき週4も平気でこなす。
モットーは、「逃げないこと」と、即答した。「自分の課題は嫌でもやらなきゃいけない。逃げても答えは出ない。自分と向き合い答えが出るまでやるだけ。だからいま、こうしてどんどん成長している」。
趣味は練習。
だから生源寺は強い。















