記事

ゴルフ日本シリーズJTカップ 2025

一度決めたら意地でも曲げないオールアラウンダー・生源寺龍憲が無念の帰国⇒受賞式へ

生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)は、急いで戻ってきた。

疲れも無念もあるだろうに8日、都内で行われた部門別表彰「ジャパンゴルフツアー表彰式」に登壇。
全部門をポイント換算して割り出す総合力の「オールアラウンド賞」と、今年新設の「ポイントランキング賞」の2冠で表彰され、改めて今年1年の飛躍を示した。




「ほんとうはまだアメリカにいられるはずだったんですけれど。悔しいです」。
賞金2位にいながら賞金レースを抜け出して、先週はPGAツアーの2次予選に挑戦しに行ったが敗戦した。

初日こそ「64」で単独トップにつけたが、2日目以降は徐々に順位を落として、通算12アンダーの23位タイは突破に1打及ばず、今週の最終予選に進めなかった。


不本意な帰国。
「きゅうきょ変更になってしまったんですけど、落ちてしまったものは仕方ない。切り替えてまた挑戦できるように頑張りたい」。


帰ってその足で受賞式に臨み、ツアー初優勝を飾った「東建ホームメイトカップ」と、すぐ2勝目の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」の主催者さんと和やかに円卓を囲み、間のトークショーでは今年から「ACNツアー」と名称を変えたチャレンジトーナメントの年間王者で同学年の若原亮太(わかはら・りょうた)とにこやかに談笑。


生源寺も2年前のチャレンジトーナメントで賞金王に就いており、大学時代は同じ関西リーグでしのぎを削った若原との“新・旧対談”でマイクが弾んだ。




2年前に年間シードを獲得した時も、海外ツアーへの挑戦を明言。翌年にアジアンツアーを転戦した。
そして今年は年頭から「1次からでも行く」と、PGAツアーへの挑戦を目標に掲げて、有言実行。出場資格は得られなかったが、「行くために準備をしてきましたし、いい経験になった。これに懲りずにまた挑戦していきたい」と、思いも新た。

大学時代は生源寺が同志社で、若原は大阪学院。若原によると、生源寺は当時から「努力家で、負けず嫌いだった」という。

本人も「体はちっちゃいんですけど気持ちは誰よりも強いと思っているので、これからも強い気持ちだったり、勝負しているところを見て欲しい」とアピールした。

来季は、課題の体力強化にもより力を入れつつ、早くも掲げた目標は「メジャー出場」だ。「出てみないと分からないことがあるし、行って何を感じるかが重要なんじゃないか」。

終盤戦を留守にしても、渡米前の賞金2位は守り抜いた。開幕戦での初優勝から年間2勝で、先頭を走り続けた。
一度決めたことは、意地でも曲げないオールアラウンダー。
また次は、どんな有言実行で魅せてくれるか。


関連記事