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Baycurrent Classic Presented by LEXUS 2025

生源寺龍憲「ロープの中で見られるのが嬉しい」賞金1位が夢のPGAツアーデビュー

今季、アジアンツアーを転戦しながら、日本ツアーもここまで全試合に出場し、唯一の予選落ちゼロ。
開幕戦「東建ホームメイトカップ」でツアー初優勝を達成し、6月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」で2勝目を飾った。

生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)は目下賞金1位で、自身初のPGAツアーに乗り込んだ。
非公開のプロアマ戦が行われている開幕前日のこの日8日は、公式会見に合わせてお昼前にぶらっと来場。
リュック姿で「なんか僕、ギャラリーみたいじゃないですか…?」と、苦笑していた。



月、火曜日の練習ラウンドは、普段の日本ツアーと同様に、一人で黙々と。

「PGAツアーだからといって、誰かと回るというのは僕のルーティンじゃない。(ビッグネームとは)試合で回りたいので」。
日本開催の大舞台でも、普段どおりを頑固に貫き、練習ラウンド後も、パッティンググリーンでいつもどおりにたっぷり2時間ほど居座った。



黙々と集中しているようで、時々キョロキョロ。
「日本にいるんですけど、海外にいるみたい。景観だったり、スケール感だったり、フェアウェイやバンカーのライン取りだったりとか。日本のコース、芝でここまで作れるのか、と」。
練習場でも、横目でPGAツアー選手を凝視。
「海外の選手がどういう練習をして、どんな球を打っているのか。いまは動画でも見れますが、情報を取るには、生で見るのが一番」と、この好機にかき集める。

日本開催のPGAツアーは、前身大会の第1回(2019年)と、一昨年の23年を、私的に観戦。
「自分との差だったり、世界トップの選手が日本でどういうプレーをするのが見たかったのと、いちゴルフファンとしては、やっぱりウッズ」。
しかしあまりの人込みに、諦めて17番の観戦スタンドで定点観察した。
「かえっていろんな選手が見れてよかった」と、ギャラリー目線で堪能した。

ウッズが初回の記念大会を、ツアー最多の82勝を飾ってから6年後に果たした初出場だ。
「今まではロープの外から見てましたけど、今回はロープの中で見られるのが嬉しい」。
堂々賞金1位で、飛び込んだ。

「日本ツアーを代表して、ここにいさせてもらえると思っている」と、PGAツアーの公式会見でも自覚で一杯。




昨季、予選会の資格でアジアンツアーを転戦するようになり、海外選手のレベルの高さを知るにつれて、自然と最高峰ツアーへの憧憬が芽生えた。

「PGAツアーは夢のステージ。そこで自分がどこまでやれるのか。知りたくなった」と今季は年頭から、PGAツアーのQスクール挑戦を目標に掲げて頑張ってきた。
「日本で開催される日本ツアー出られたというのは大きなチャンス。地の利を生かして頑張りたい」。
JGTOが誇る賞金1位が野望に燃える。

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