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Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント 2022

19歳の長野泰雅「ゾワゾワする」勝負曲をゴング代わりに決勝へ

福岡県出身の新人、19歳の長野泰雅(ながの・たいが)が首位タイで大会を折り返した。



ラウンド中は、特に順位は気にしなかったが序盤、2つ伸ばした辺りでリーダーボードを確認。

気にかかったのは豪州のブラッド・ケネディだ。

6月、自己ベストの6位タイに入ったプロ2戦目の「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」の最終日に“ラス前”組で争った。

「ピンに絡んでいくショットの精度。めっちゃ上手かった」と、海外のベテランをひとつ目標に、そこからさらに4バーディで通算11アンダーまで伸ばして上がった。


糟屋郡篠栗町(かすやぐん・ささぐりまち)の出身。
今年2度目の地元大会を、地元沖学園高校時代の同級生と楽しんでいる。

専門学校の夏休みを活用し、キャディで支えてくれる伊藤健心(いとう・けんしん)さんに、まずは最初のノルマとして決勝進出のボーナス10万円の支給は確約。


でも、開幕前に約束していた「優勝したら300万円」については、現実味を帯びてきた途端に「ごめん、あれは冗談だった。許してくれ」と、土下座。

友人の突然の翻意にも、ニコニコ笑っていた伊藤さん。


プレー中もそんな冗談を言いながら、「とても気楽にプレーができる。健心(けんしん)のおかげ」と、感謝の決勝進出だ。


まだツアーメンバー資格を持たず、QTランク172番目から勝てば、過去20年間としては最大の下克上がかかる。
また、石川、松山と、黄重坤(ハン・ジュンゴン)に次ぐ10代のツアーVなら史上初となる21世紀生まれの勝者誕生だ。

歴史の扉を開く前に、芥屋(けや)名物の鯛茶漬けを友人キャディとかきこみ腹ごなし。


力と息を合わせて、いよいよ週末へ。


未来あるジュニアとして、初挑戦の2019年、2021年と2大会連続(2020年は中止)で出場機会をもらったアマ時代にリクエストをしたスタート曲は、FUNKY MONKEY BABYSさんの「あとひとつ」だった。

静かに始まる歌い出しに、気持ちを落ち着けコースに出たが今回は、大好きな格闘家、原口健飛さんが入場曲にしているDOBERMANさんの「We are the one」で、気持ちを高めてティオフ。

「真剣勝負が好きで、音楽が鳴るとぞわぞわっとしてしまう。緊張感が高まります」と“勝ちウタ”をゴング代わりにいざ、決戦だ。

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