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単独首位で決勝へ。@蟬川泰果さんの矜持

史上6人目の偉業へ。

@蟬川泰果(せみかわ・たいが)さんが前日の「64」に続いて2日目に6バーディ、2ボギーの「67」。通算11アンダーまで伸ばして、16日からの決勝ラウンドに進んだ。

 

会場の地元・兵庫県の加東市出身。実家の近くにあるよみうりカントリークラブは、高低差がきつく、落としどころが狭く、すぐそばにOB杭が潜む。

 

蟬川さんもボールに泥がついていた9番の2打目や、フェアウェイ真ん中から左に曲げたという16番であわやのシーンはあったが「攻めたほうがいいことが今までのプレーでけっこうあったので。よほど気持ちが悪くなければドライバーで行きます」と、第1打で刻んだホールはこの日も6番の1ホールだけ。

 

300ヤードを越えの1Wは「押さえて打つだけでは右に曲がる。ヘッドを走らせながら、止める感じ」と、巧みなコントロールショットで難コースを攻略している。

 

プロの試合は2015年の初出場から15試合目で、予選通過は2016年のマイナビABCチャンピオンから数えて4回目。

 

昨年10月の日本オープンで、5年ぶりの決勝進出を果たした時、「こうすれば通れるというのが分かった。成功体験が味わえたことで、上を見られるようになった」と、最高順位で週末へ。

 

昨年、選出されたアマトップのナショナルチームでは「全クラブで自信を持って、試合に臨めるような練習をしている」と言い、「気持ちの部分で打ち負けていない。日々成長している」と、後半の7番ホール時点で2位に2打差の単独首位と知っても、「絶対に気持ちが高ぶらないように。ひたすらバーディを取るという目標に向かってプレーしました」。

平常心で回りきった。

 

東北福祉大の最終学年を迎えた今年はゴルフ部キャプテンに就任。

「結果でいいところを見せたい」と、強豪校の名前と誇りを背負ってプレー。

 

絢爛豪華なOBリストの中でも、もっとも影響を受けたのは、ひとつ上で昨年プロ転向した杉原大河(すぎはら・たいが)の「逃げないで攻め続ける姿勢」という。

 

また2学年上の金谷拓実が史上4人目のアマVを達成した2019年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」は、歴代キャプテンの米澤蓮(よねざわ・れん)のキャディとして、祝福の場に居合わせたといい「僕もちょっとだけ、丸坊主でテレビに映りました」と、思い出し笑い。

 

昨年9月の「パナソニックオープン」で、史上5人目のアマVを達成した同学年の中島啓太さん(日体大)は、全ホール1Wで打つ攻略で勝ったが「いえ……人がやっているから、というより自分は、自分ですので」と、そこはキリリと、史上6人目のアマVで自分だけのストーリーを完成させる。


右から3番目が「丸坊主」時代の蟬川さんです。ぴかぴかの1年生時

 

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