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東建ホームメイトカップ 2022

ゴルフのアグリが好発進

ゴルフのアグリが開幕初日にさっそくエンジン全開した。

昨年のQT9位で初メンバー入りを果たした24歳の岩﨑亜久竜(いわさき・あぐり)が6バーディ、1ボギーの「66」をマーク。

5アンダーの好スタートを切った。

 

後半3番で残した3メートルのパーパットは、「どっちに切れるか分からない…」。

迷いあぐねたアグリを同級生プロが救った。

 

同じコーチに教わる縁で、今週バッグを担ぐ湯本開史(ゆもと・かいし)の読みは完璧。

「助けられた」と、微妙なスライスラインを読み切り、次の4番から3連続バーディ。流れを呼び込んだ。

 

プロでの活躍を見越して日大2年時から始めたトレーニングで20キロ増。身長181センチ、体重86キロの体でめっぽう飛ばす。

本格参戦に際して、オフに重ねた基礎練習は8か9Iショットを左手1本で、毎日100球。

「体でリードするスイング」をしみこませて、安定性も加えてきた。

 

岩﨑の「さき」は山へんに立つと書くほう。

名前の「亜久竜」は「あぐり」と読むが、F1レーサーの鈴木亜久里さんが由来ではない。

 

今まで何度も聞かれて、何度否定しても、みんななかなか納得してくれない。

祖母までが、年賀状に「亜久里」と宛名を書いてくるほどだ。

車にも興味はなく、転戦の足もまだ、知人からの借り物だが今年、選手会が打ち出した「選手のニックネームを作ろう作戦」は、そこはやっぱり「ゴルフのアグリ」で決まりだろう。

 

初めての囲み取材に、鉛みたいな重たいリュックを大事そうに抱えて登場した。

 

昨季のABEMAツアー「太平洋クラブチャレンジトーナメント」で自己ベストの2位に入って「今買わないと、一生買えない!」と、清水から飛び降りた高価な飛距離測定器は2位賞金でも足りない金額だったが、思い切って一括払い。

 

今や、飛距離のデータ収集に欠かせず、大奮発した甲斐は大いにあったが「人生で一番高い買い物。ちょっと重いですけど会場でも常に持ち歩くようにしています」と、ひしと胸に抱いた。

スタートダッシュのまま目標のツアー初優勝なら、2台目は余裕で買える。


 

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