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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2021

まさに”プロキャディ” 堀川と竹安が週末限りの友情タッグ

友情タッグ©JGTOimages
大親友のためにひと肌脱いだ。
プロ7年目の堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)が、同学年の竹安俊也(たけやす・しゅんや)と、今週末限りの最強タッグ。

発端は、練習日。
小雨の中で、電動カートのセルフプレーに悪戦苦闘していた竹安が、冗談交じりに「週末、落ちたら担いでよ」。
「いいよ」と安請け合いした堀川。
「…まさか、本当に予選落ちするとは思わず(笑)」。

でも幸いというか、次週の「日本プロ」は隣県の栃木県・日光。
「スケジュール的にもこのまま帰るつもりはなかったし、友達だし、断る理由もない」と、快く引き受けた。

それに、17年に初シードを手にするも、19年にはすぐ手放してしまった竹安について、堀川は日ごろから本当に気になっていた。。
「ショット力は僕なんかがかなわないくらいに、上手い。あとはマネジメント。上から目線じゃないけど、今日もラウンド中に、アドバイスをさせてもらった」と、献身的に一時は前日の33位タイからトップ10の見える位置まで上昇。

最後の18番も、難しいバンカーから手前ラフに落とした4打目を入れて、6番と12番に続くこの日3度目のチップイン。

ニコニコ喜ぶ竹安を「そんなんで一喜一憂してんじゃないよ!」と冗談交じりにたしなめながらも「本当に頑張って欲しい。ちょっとでも力になれれば」。

竹安も「勉強になりました!」と大感謝だった。
「マネジメントだったり、気持ちの持ち方だったり、めっちゃきっかけをつかめそうな感じがあります。シード復帰できるよう頑張ります」と、親友のエールをそばに翌最終日のさらなる健闘を誓った。

ちなみに、気になるお給料だが、こういう場合の契約はどんなん??

堀川は「キャディさんの有難みが分かった、めっちゃ大変」と、上がるなり大汗を拭いていた。

スタート前に、軽量のセルフバッグから4球ほど勝手に(?!)ボールを抜いて行ったから、重さは苦にならなかったそうだが「距離を測ってクラブを選び、バンカーならす、ボールを拭く。なんだかんだ食べ物や飲み物とか…。今日はトップスタートで、スムーズに行ったので、待ち時間もなく結構忙しかった」と、ツアーでの”初キャディ”に、ツアー1勝のトッププロもてんやわんやで最後の18番も、うっかりバンカーならしをし忘れそうになったほど。

思った以上の大変さに「50%で…」と、賞金の半額を請求したいところをぐっとこらえて、「明日も雨予報ですし、(キャディが)いないよりは、いたほうがいい。友だちなんで。キャディフィもないし、ただ働きで」。
最終日も美しい友情が貫かれる。

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