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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2019

いよいよ、残るは1日

決着の日を前に、賞金レースを争う2人が今年最後のV争いに残った。
賞金2位のノリス。逆転の賞金王には勝つしかない。首位と1差の3位タイにつけた。朝からみぞれ交じりの雨が降り、正午の気温は5.6℃。
家族も呆れる熱がりだが、さすがのノリスもこの日の寒さは堪えた。
「厳しく難しい条件だった」と、5番のパー4で左林から、ラフを渡り歩いて4オン2パット。ダブルボギーを打ったが、9番では4メートル以上のパーパットをしのいだ。
17番のバーディで、どうにかイーブンパーに戻した。
トータル5アンダーで堪えて、「最後のいいラウンドは、明日に取っておいたよ」。
弟のカイルさんは今年、もっとも印象に残ったキャディに贈られる「MIPキャディ賞」を受賞。
「明日も弟とプレーを楽しみ、最後に私たちが勝つ」と、兄弟仲良く、声を揃えてV宣言だ。

賞金1位の今平周吾も負けてはいない。「上のラインついたら、オーバーして返しが入らない」。どれも一筋ラインを違えて、難しい最後の18番では右1.5メートルに残したパーパットを外してこの日3つ目の”3パットボギー”。
苦戦しながら首位と2打差、ノリスとは1差の5位タイで踏みとどまった。

冬の重ね着のゴルフを嫌い、前夜、せっかく購入したヒートテックは結局、着用しなかった。
「袖を切ってやってみましたが」と言いながら、胸板あたりを押さえて「この辺が、やっぱり引っかかる。結局脱いでやりました」。

いつもの紺色のダウンジャケットの脱ぎ着と、両手のミトンで寒さをしのぎ、賞金2位に食いついた。

ノリスが勝てば今平は何位であろうと、2年連続の賞金王は消える。
「ノリス選手もいい位置にいますが、ショットはいい感じ。最終的には自分が勝てば、賞金王はついてくる」。
ここにきて、今季最強選手の称号を、譲るつもりはさらさらない。

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