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日本オープンゴルフ選手権競技 2019

タイトルへの思いが満タン。比嘉一貴が3位タイの好発進

プロ2年目の今季、8月の「RIZAP KBCオーガスタ」で初勝利を飾り、史上最も小さな覇者となった比嘉一貴が、今年のゴルファー日本一を決める難コースで5バーディを奪い、好発進した。

その分、4つのボギーでトータルスコアは1アンダーだが、インスタートのこの日は前半11、14番のボギー先行から、ナイスカムバック。

プロ転向年時に、予選会のQTサードで失格するなど、始まりによく躓く男は苦笑しながら「いつも通りです。いつも前半で躓くので」。ピンチから、めげずに這い出るしぶとさもいつもの通りだ。

「苦しい出だしでしたけど、(池田)勇太さんが、前半から凄い良いゴルフをされていたので。ついていこうと思った」と、同組で回った大学の大先輩も何よりの指針となった。

今年の会場の古賀ゴルフ・クラブは、高校3年時の国体でも回ったが「全然、覚えていない」という。
すでに練習日から、コースに手こずり「昨日まで練習2ラウンドして、1個もバーディ獲れなかった。アンダーパーのイメージが出なかった」。

今大会は、アマチュア時代の11年からプロ入り初年度の昨年まで、7度の出場で、16年には14位タイでベストアマに。
経験豊富なほうだが、「グリーンがこんなにちっちゃくて、フェアウェイから打っても止まらないですし、スピードも13フィートも出てて。乗せるのすら難しいのに、乗せても神経使う。いつもの倍は頭を使う。ずっと緊張が張り詰めていた」。
震えながらの好発進。

ゴルファー日本一のタイトルには、アマ時代から、こだわりがあった。「勝てば5年シードがもらえるし、全英オープンにも出られるなど、特別な思いがある」。
158センチの体に、タイトルへの思いが満タンだ。

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