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フジサンケイクラシック 2018

ひょろりと燃えてます。星野陸也が首位発進

ひょろりと186センチの飛ばし屋は、全長7566ヤードのロングコースも、ものともしない。標高1000メートルの富士の麓はなおさら「今日はドライバーとウッドがめちゃめちゃ飛んでた」。空気抵抗が低いためか「ラインを出して、8割程度の力で打っても300ヤードくらいは飛んだ」という。

本来のパー5の計算で行っても難しい。535ヤードもある5番のパー4でも「ティショットが340ヤードくらい飛んで。右ラフから6アイアンで、1メートルにつけてバーディチャンスでした」とさらりと、7メートルを沈めた4番や、15メートルが決まった13番などロングパットは決まるのだが「今日は3パットも2回。短いのは3回くらい外した」。
富士山からの傾斜が難しいと言われるグリーンに手こずり、5番のチャンスもみすみす逃してしまったのは残念だが、「僕は難しいほど、燃えてくる。コースも好きなので楽しくやってる」。
嬉々として、難コースと向き合い3アンダーで好スタートを切った。

今季序盤は、パナソニックオープンと、中日クラウンズで2週連続の首位タイ発進をするなど、3度のトップ10入り。
誰よりツアー初Vが待たれる一人はこの夏、その予行演習も済ませてきた。

8月に行われたツアー外の「札幌オープン」で最終日に上がり怒濤の4連続バーディを奪い、金亨成(キムヒョンソン)を押さえて逆転優勝を飾った。

「緊張しているなという時に、いつもどおり行くのか攻めるのか、安全に行くのか。落ち着いて判断できた。最終ホールも緊張したが、経験できたのは良かった」と、優勝賞金1000万円を手にした。

今年6月には国内での最終予選を通って全米オープンにも挑戦。自身の初メジャーで体力不足を痛感した。今は暇さえあれば10キロ前後のダンベルを上げ下げして地道に強化に努めるが油断すると、すぐに痩せてしまうのが悩みの種だ。
「4月は75キロあったのに1ヶ月で69キロまで減った」。
スタミナ不足を補うために、大食いにつとめて「今はマックス76キロまで行った」。
22歳は懸命に勝つための方策を模索中。
石川遼と同じマネジメント事務所に所属する弟分。先輩が連覇を飾った富士桜で、その留守をがっちりと守る。

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