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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2018

最終日はVスピーチも兼ねる?! 石川遼は3打差

選手会長が、シーズン最後の今季1勝に、辛くも望みを残した。最終ホールは屈指のパー3。ティショットは、グリーン左のラフに外した。アプローチはうまく寄せたが、左奥から急勾配のパーパットは直線距離では2メートルでも、「実際には3メートル半くらいは転がっているんじゃないか…。直角でしたね」。
カップにほぼ背中を向ける姿勢で、恐怖のフックラインを奇跡的に沈めた。
「この18番のパーで、チャラととらえるのか、プラスにとらえれば、なんとかボギーにならずに済んだのか」。
前の17番は、悔しいパーだった。
ピン6メートルに、2オンに成功して臨んだ奥からのイーグルトライを1.5メートルもオーバーさせて、この返しも外した。

序盤から、カップに嫌われ続けた1日。
チャンスホールのパー5でもついに、ひとつもスコアを縮められなかったことが、最後の1日にどう響くか。
「3打差以内に10人くらいいる。さらに4打差には15人」。大混戦の最終日は、「誰が勝つのかわからない」。
大チャンスとも言えるし、「人数が絞られていない分、優勝するには厳しい戦い」とも言える。

「上位に人数がいる分、勝てる確率も下がりますし、やってるほうからすれば、相当シビアな戦いだと思います。1打というのが本当に大きいので。1打でも詰めたかった」と、あれこれ頭をめぐらせた。

26歳の史上最年少で、選手会長に就任した今季。未勝利のまま、今大会にはわずか63万円余差で滑り込んだ。
重責に、奔走した激動のこの1年。
毎年、このシーズン最終戦では最終日の18番グリーンの表彰式に、出場選手が全員参加。
その締めには選手会長が1年の感謝をこめて、挨拶をする時間が設けられているが「それは緊張しない。それよりも明日のプレーのほうが、緊張がある」。
今年最後のプレッシャーをはねのけ3打差の逆転Vなら、より感動的なスピーチになる。

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