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RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント 2018

熱中症の石川遼は7位タイ

回復は、本人が思っていたよりも遅々として進まなかった。大会2日目に、熱中症と診断を受けて以降も食は細いまま、前夜はうどんを数本すするのがやっと。最終日の朝もゼリーをつまんだだけで、石川は灼熱の芥屋に飛び出していった。

「僕としては、数時間寝ていれば、治ると思っていたが、あまりに良くなっていなかったのでびっくり。甘くみていた。今日も途中、悪くなったらやめる判断をする覚悟をもってやった」という。

しかし、いったんコースに出れば、4番から3連続バーディを奪うなど具合の悪さをみじんも見せない好プレー。
2年ぶりの芥屋で、体調不良を抱えたまま貪欲に、少しでも上へと挑み続けた。
ティショットを曲げた9番のパー5で平凡なパーに終わって「あそこ、取れていたら2位くらいまでは行けたかもしれない・・・」。
18番の最後のチャンスホールは、210ヤードから7番アイアンで狙った2打目の好感触に、打った瞬間「入れ!」と、思わず叫んでいた。
「・・・マイク、拾ってましたか? 恥ずかしい・・・」と、結局10メートルのイーグルパットに苦笑したが「12アンダーならまだ届いたなと思う」と、こんな状況でもまだ自分に妥協を許さなかった。

この3日間であきらかにげっそりそげた腹筋。
「計ってはいないですけど体重は減ったと思う。自分でこう・・・見下ろしてみて、お腹周りの景色は変わりました」と、おどけて笑ってみせた。

これから帰って完治につとめる。「熱中症がちゃんと治るには1週間くらいかかる場合もあるとか。体のコンディションも含めて木曜までにしっかりフォーカスしたい」。
こちらは大会3勝目がかかる。次週のフジサンケイクラシックは元気な顔で向かいたい。

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