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東建ホームメイトカップ 2018

自分を信じてどこまでも!! 石川遼が4打差首位

2日目にして、2位と4打差つけた。6年ぶりに吹かれた多度の風をも、味方につけた。
先週、“連勝”を飾った地区競技の千葉オープンも、岐阜オープンでも、この日以上の強い風が吹いたという。

「先週で、風に対する免疫がついていたので。今日は風を意識することなく出来た。難しいとは思わなかった」と、さらりと言った。

それでもこのコンディションでは、ドライバーを駆使した戦略は、より風の影響を受けやすい。ティショットが散らばった。4番では右の池。前日初日にバーディ締めで魅せた9番では、右のラフのさらに奥の植え込みの中まで飛んだ。
久しぶりの多度に「あそこに垣根があることを忘れていまして。協賛のみなさんの看板の辺りにあると。ミスショットとは思っていなくて、全然大丈夫だと。右サイドを広く使って、昨日よりも良いところにあるんじゃないかと思っていた」と、行ってみれば大ピンチだ。

グリーンは狙えず、しかも「植え込みのラインに沿ってしか打てなかった」と70ヤード地点から、ティ方向に戻して残り95ヤードのラフから改めて、ピンを狙った3打目は8メートルと寄せきれない。
しかし、これをしのいだ。大ギャラリーを、どよめかせた。「いつボギーを打ってもおかしくない内容だった」と苦笑した展開を、13番で今週の初ボギーを記録するまでしぶとくこらえ続けた。
「今日はスライスもフックも。いいパットが打てたと思って見送ったのが、入ったのが多かった」。
難条件下で68と、そつなくスコアをまとめて「内容にはやはり満足いかないが、これが今日自分に出来るベスト。今持ってる技術の100%」と、嘆息した。

新選手会長として、今年はコース内外で奔走しながら懸命に、いつかまた、世界の舞台で戦う自分を模索する。
昨年まで5シーズンを戦った米ツアー。今季は二部ツアーで復活の道筋を探るという手もあったが、「日本に戻ると決めたのは、誰でもない、自分の判断」。

“ホーム”に帰って、獲り返したいのは誰のマネでもなく、誰にも影響されず、自ら決めたゴルフやゲームプランをどんな時も、どんな場面も、貫き通せる強い意志だ。
「アメリカに行って、自分の技術がまだまだだと思った時に、周りの上手い選手を参考にしようとか、お手本にしようという思いになっていった」。その結果、自分を見失い、打ちのめされて傷心の帰国をした。
苦い経験と失敗は、次の新たなステージで必ず生かす。

「次にまたアメリカに行くときは、ただ出られるから出ようではなくて、自分で決めたことを、100%自分の責任でやり抜けるようになってから。守りってぬるくて、その瞬間は楽だが、広い視点で見れば、プラスにはならない。今はまだ守りに入ってしまう自分との戦いだが、守りの自分を自然と無視出来るような状態ですね」。
そのための試行錯誤をやるために、日本に戻ってきた。
ちょっとやそっとの強風なんかで、攻めの姿勢にブレーキをかけるわけにはいかないのだ。

今年から、バーディ数に応じたカシオの電子辞書を全国の小学生に贈るチャリティ活動もスタートさせた。
強風の中でも自身が決めた「1日5個」のノルマをクリア出来たが、まだ足りない。
前日初日も言った。
「遠慮なく行きたい。どんなコンディションでもベストを尽くしてどんどん伸ばしていきたい。自分がこれまで作った記録をどんどん更新していきたいと思っている」。
新選手会長の向上心と、貢献心は天井知らずだ。

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