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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2016

石川遼が、5ヶ月ぶりの復帰戦で予選落ち

険しい表情は、最後まで晴れなかった。最後の18番は、「セカンドで良い球が打てた」と、ピン奥につけたせっかくのチャンスもついに決まらず。ひとつもバーディが奪えなかったラウンドは、2012年の中日クラウンズの2日目以来。ため息の中で、石川の復帰戦が終わった。今大会では09年大会の112位タイを下回る127位タイで、出場6回中5回目の予選落ちを喫した。

8番ではフェアウェイから、右の林に打ち込んだ。80ヤードのロブショットは木に当てて、バンカーに入れた。1打で脱出できずにダブルボギーを打った。
また16番ではスプーンのティショットが池。この日2度目のダブルボギーに、深い息を吐きながら言った。

「全然、ゴルフになっていない」。
2月に米ツアーで腰を痛めて、約1ヶ月もクラブが握れなかった。「ゴルフは1日休むと3日ぐらい後戻りする」と、久しぶりの試合に不安は隠せなかった。
5ヶ月も試合に出なかったのは、プロ入りしてから初めてだった。

「アイアンの距離感や、今日はショートゲームのミスもあった」。
実戦から長く離れていた上に、腰の負担を減らすための新しいスイングを、試合で初めて試すという冒険が重なった。
久しぶりにギャラリーに囲まれてのプレーに、練習時にはなかった力が出たり、

「ドライバーもアイアンも、普段は飛ばないところまで飛んでしまったり。言い訳じゃないが、試合時のように100%で打つ練習が、今まで少なかったかな」。

初日から、久しぶりにギャラリーを引き連れて「こういう所で勝つことを目指してやっていると再認識した」とは言いながらも、この2日間の結果を見れば「そういう状況になるまでには、まだ時間がかかる」。
再起をかけた取り組みは続く。

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