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長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップ 2016

ヘッドコーチが今季初戦

慢性の亜脱臼と診断を受けたのはもう4年前になる。先日、左親指付け根のレントゲンを撮ってもらったら、「骨が数ミリほどズレている、と」。主治医に言われて少なからずのショックは受けたが「今日だって、5バーディが獲れた。普通にやれば、出来るんだけど」。
そこに“プレッシャー”という名の魔がさすと、話しは別だ。

「予選を通りたいなとか、所属プロだから頑張りたいな、とか」。そういう雑念が入ると、なんとも・・・。

5月の青木功主催の「ザ・レジェンド・チャリティプロアマ」には出たが、ツアーは今季初戦。セガサミーホールディングスのヘッドプロとして、どうにかしたい気持ちが出るとさすがのマルちゃんも、はてさてどうなりますことやら。

目下、気がかりなこともある。今年、112年ぶりにゴルフが正式種目に復活するリオ五輪の代表ヘッドコーチをつとめる身として、いま次々と各国の代表候補が出場辞退を表明していることには「一人一人仲間が減って、寂しい気持ちはある」。

しかし、現地では治安の不安やジカ熱の流行など、現地の情報が錯綜しているだけに、「こればっかりはなんとも・・・」。
競技方法が個人戦ということもあり、なおさら選手たちの決断を、咎めることなど丸山には出来ない。「僕だって、ビビっちゃってるんだから」とヘッドコーチでさえ今から戦々恐々としているのが現実だ。

代表入りが確定している松山英樹も、大いに悩んでいると聞く。
「ヒデキは、俺への遠慮が半分。半分は自分のために、相当迷っている。でも、俺に気は使うなよ、と」。そんなアドバイスを送るので、丸山も精一杯だ。
「やる気満々で来てくれるのなら俺も嬉しいけれど、ヒデキには将来もある。心配になるのは当然だよね」と、選手たちの思いやった。

筆頭候補が下す決断もヘッドコーチにも大いに気になるところだが、それはまた、7月11日の代表決定の日まで持ち越すとして、「今週は自分のことで一生懸命」。

アメリカで歴史と伝統のジュニア大会「ウェスタンジュニア選手権」を制したばかりの長男、奨王くんは今週、「予選を通ったら、見に行ってあげる」と言っているそうだ。「だから頑張って、予選は通過したいな」と息子には、米ツアー3勝の意地を見せたいところ。
父として、ヘッドコーチとして、そして何よりホストプロとして、今週は北海道で、マルちゃんの腕の見せどころだ。

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