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HONMA TOURWORLD CUP AT TROPHIA GOLF 2015

ここ茨城は第二の故郷。永野竜太郎が狙うツアー初V

熊本県出身の27歳も、ここ茨城に来ると、青春時代の自分に戻る。「ほんと、あほみたいにゴルフばっかりしていた高校時代」。学校併設の寮と、校舎を行き来する日々の中でも「ああ、あのときここを通ったな、とか。知ってる道に来ると落ち着くというか、自然体で出来るのかな」。

今季最高の2位タイにつけた「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」の会場もやはり、母校がある水戸に泊まった。
水城高校ゴルフ部で、3年間を過ごした町で、今週もまたツアー初優勝を狙える。
「勝ちたいのはどこでも勝ちたいけれど。でも、ここで勝ったら喜んでくれる人はいっぱいいると思うので」。
ツアー選手権があった宍戸でも、当然勝ちたいには違いなかった。以前なら、いつまでもクヨクヨしたかもしれないが、「あれはどうあがいても、勝てなかった」と、今は潔く振り返ることが出来る。5打差の圧勝を飾った梁津萬 (リャンウェンチョン)。

「リャンさんが、完璧なゴルフをしたので」と、勝者を称える余裕も持てるほど、大人になった。プロデビューを果たした2009年には、5試合連続の予選落ちを味わうなど3年間は、「毎ホールで引きずっていたけれど。今は1日寝たら、もう終わり」。連戦による疲労回復のコツも「とにかく寝る」ことであり、オフは1日何時間でも寝ていられる。

すっきり目覚めたら、「気持ちも切り替わってる。そこが何より前よりも、成長したと感じられる部分」。今年は早々に、シード権の保持に当確ランプを灯したから「特に今年は切り替えが早い」と、したたかにさっそく今週も、気持ち新たに週末をにらむ。

今季最大の目標は、その年の勝者と賞金ランク上位者しか出られないツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に出ることだ。「勝つか、賞金ランクで上にいくか。どんな形であれ絶対に、あの大会に出たいという気持ちが今年の粘りにもつながっていると思います」。第二の故郷で目標に、また一歩大きく近づくチャンスだ。

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