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THE SINGHA CORPORATION THAILAND OPEN 2015

タイでも兄弟で優勝争いを!

タイでも兄弟仲良く順位を上げてきた。先に上がってきたのは弟。「並ばれちゃった」と苦笑い。「俺が打っちゃうからなんだけど」と、反省しきりの宮里優作。一時は、6アンダーまでスコアを伸ばすも、後半の7番で「ティショットを右にフカして池。何やってんだか」。通算4アンダーは、兄の聖志と同スコア。

もっともすんなりと上がってきた優作に対して、聖志はちょっぴり波乱の大会2日目。
12時半に、雷接近のため競技が中断されたのは、聖志がちょうど、最後の18番ホールで2打目をカラーからピンまで15メートルにつけたとき。
「いやーな感じで止まったけれど」。

やむなく引き上げてきた。
そのあと再三再開のアナウンスは流れるのだが、雷雲はコースの上空に居座って、二転三転。
その間、2時間45分。
「我慢出来ずにカルボナーラを2杯も食べちゃった」。選手ラウンジにあるブッフェ方式のレストランは、いつでも何でも食べ放題。特にパスタコーナーは、シェフが目の前でちゃっちゃっと作ってくれて美味しくて、選手たちも列を作るほど大人気なのだ。お兄ちゃんも空腹と、余った時間をもてあまして、我慢出来ずにおかわりをぺろりと競技の合間の腹ごなしは完璧に、15時15分の再開もしっかりパーでおさめて上がってきた。
今週も、弟と並んで決勝ラウンドに進んだ。

このところの宮里兄弟は、2人一緒に上位争いをすることが増えて、今季は日本プロの3日目にも上位で兄弟の直接対決を演じたり、その流れが日本を離れても変わらない。
「聖志は去年の悔しさがあるから。今年は気持ちが違う」と、その心情を思いやる優作。
「でも、アニキはまだ4日間競技に慣れていない」と苦笑い。
昨年、シード落ちを喫した聖志。出場権すら失って、主戦場にしたチャレンジトーナメントはほとんどの大会が2日間競技で、そのペースに慣れてしまった聖志は上位に来ても、「いまいち4日目の気持ちの持って行き方がな〜」と、そこは本人も認めるところだ。

そんなときこそ、弟の存在が心強い。「お互いに、良い刺激になるから。明日も良いスコアを出して、最終日に優作といいところで回りたい」。
ワンアジアと日本ツアーの共同主管で行われている今大会。10日水曜日に、オフィシャルホテルのサイアムアットサイアムの26階の屋上プールサイドで行われた前夜祭では、堂々英語のスピーチを披露したしっかり者の弟。「もちろん日本ツアーの選手として上位にという気持ちはある」と優作。「でも負けたくないというよりは、お互いに刺激をしあって盛り上げあって、スキルアップできるような試合にしたいと思う」。兄弟揃ってもり立て役になれれば、これほど絵になる展開はない。

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