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ANAオープン 2015

驚異の49歳! プラヤド・マークセンが4打差首位に

身長163センチ。来年にはもう、シニア入りを迎えようとする小さな体のどこに、こんなスタミナが詰まっているのだろうか。

今季は、猛暑の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」を制したときにも語っていたが、「お酒もタバコもやらず、睡眠は平均7時間、たっぷり取ることくらいでしょうか」。そう控えめに繰り返すばかりのタイの小さな巨人。

今季も、日本とアジアと、母国ツアーを行ったり来たり。「毎年1年で、40試合くらいは出られるだろうという計算です」。

前日初日のラウンドで痛めたという背中も「もう大丈夫」。千歳市内で温泉完備のビジネスホテルで毎日、ゆっくりと湯船に浸かる。「それだけで、もう治りました」とケロリと笑い、インスタートの2日目は14番から怒濤の4連続バーディで、早々に独り旅を開始した。

折り返しの1番では、大ピンチ。10ヤードもの長い、長いパーパットを残しても、これまたケロリとパーにおさめて2番でも、3ヤードをしのいで胸をなで下ろすと2位の石川を一気に引き離しにかかった。

「福島(オープン)では、英樹も出ていた中で、マークセンは勝った。最終日には英樹がかなり追い上げた中でも、優勝できるというのは凄い」と、石川もタイのベテランに尊敬のまなざしを送った。
「息の長い選手には共通点が多いけど。その中で、マークセンはショットのリズムが良くて、リラックスして振っているようでとても飛ぶ体の強さ。大先輩ですね」と、24歳も仰ぎ見る4打差の単独首位だ。

そして同世代も戦々恐々。やはり2位タイで、石川とともにマークセンとの最終組にこぎつけた谷口徹。2つ下の47歳も、「どっちのほうがおっさんかようわからん」と、その枯れないパワーには呆れるばかりだ。

「おいおいおい・・・って。49歳でしょ、凄いよね。そんなに振ってるように見えないのにパーンと打って、凄い飛ぶ」と、感心しきりで「明日はマークセンに、飛ばし方を勉強させてもらう」と、谷口にさえ羨望のまなざしを浴びても本人は至って冷静に、「明日も、いつもどおりにプレーするだけ」。
今日もいい湯に浸かって決勝ラウンドの戦略を練る。

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