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アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ 2015

トミーに感謝! 滑り込み出場の稲森祐貴が7位タイ浮上

アジアと日本ツアーで、出場枠をほぼ半数で分け合う今大会は、今年初シードの稲森にとっても、狭き門。現地で繰り上げ出場をにらむウェイティング制度を使って、出番を待ったが「欠場しそうな人がいるという情報も聞かない。今週は厳しい」と、開幕前日の水曜日は念のため、インの9ホールで練習ラウンドを済ませていても、「心の準備は出来てなかった」。

直前に左膝痛で出場を取りやめたのは、トミー。今大会最多の4勝を誇る中嶋常幸。「まさか、中嶋さんが欠場されるとは・・・」。こういう言い方はおかしいかもしれないが、偽らざる本心だ。「中嶋さんには、本当に感謝ですね」。

報いるためにも、さあ良いスタートを、と行きたいところだったが、「初日は右に左に散らばって」。この難コースでは、太刀打ちできない。「普段から、両足をスクエアにして、左に強制的に壁を作って打つのが僕のスタイル。でもそれが、逆に仇になって、左へ。それを嫌がって、今度は右へ」。

制御不能に陥って、さっそく初日から一時は“圏外”の5オーバーまで落ちた。後半の4番では3打目が木に引っかかったまま、ロストボールのトリプルボギーを打った。「これはダメだと。何か変えなくてはいけない、と。昨日は上がりの2ホールで、ひらめきで打ってみた」。スタンスを開き、ハンドファーストに構えた。
たちまち、連続バーディが来た。
その手応えのまま、2日目を迎えた。
「もう、攻めるしかない立場だったので」。雨のコンディションも手伝って「ピンの根元を狙って打った」。3番から3連続バーディで、一気に盛り返してきた。
首位と3打差の7位タイまで上がってきた。

「明日も今日みたいなゴルフをと、言えるほど、簡単なコースではないけれど。警戒心はそのままに、明日も朝から突っ込んでいきたいと思います」。中嶋から授かったチャンスを無駄にしない。

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