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フジサンケイクラシック 2014

54歳! 芹澤信雄が5年ぶりに富士桜に挑戦

このフジサンケイクラシックは、大会週の1日・月曜日に予選会の「マンデートーナメント」を行い、中嶋常幸の長男のマサオらがトップ通過を果たすなど、出場59人のうち、15人が狭き門をくぐったが、その中に1人の大ベテランの姿が。

「いや、ここは家から近いからね」と毎年のように、このマンデートーナメントに挑戦してきたのは、山梨県にあるここ富士桜カントリー俱楽部が静岡県御殿場市の自宅から、高速を飛ばして約40分だから、と照れ笑いで芹澤は言ったが、それでも54歳にして、予選会から挑戦しようという心意気と、また今年は5年連続5度目の挑戦にして、初の本戦切符とあらば、後輩プロたちも驚嘆の声をあげる。

練習場で、先輩の姿を見つけて駆け寄ってきた小山内護。「芹澤さん、凄いっス」。いや、何が凄いって、何よりこの富士桜が総距離7437ヤードのパー71であること。
「このモンスターコースでね。マンデー通っちゃうなて、芹澤さん凄いっスよ!」。
「いやいやいや・・・。マンデーに通ったくらいでそんなこと言われちゃ困るなあ」とは強がりのジョークで、「・・・いや、マモちゃん、実はやばかったのよ」。

月曜日は雨模様になおさら「届かないホールが3つもあった」と、その上深いラフに打ち込めば、ウェッジを2度も使って刻み倒したホールもあるといい、「2オーバーで上がったときにはああ、今年もダメだったかあ、って。諦めたんだけど、なんとか滑り込めて。嬉しかった」。

先週は弟子の藤田がツアー通算17勝目を飾って「なんだよあいつ、調子が悪い悪いと俺に頼ってきながら勝っちゃうなんて失礼な!」と言いながらも、それもひとつの励みに、ここ4年は出場権がないのに、今大会では弟子たちのために、わざわざ火曜日にはコースに来て、練習ラウンドに付き合ってやるというのが続いていただけに、今年は「練習日も堂々と回れた」と、胸を張った。

「いやもう、本戦に出場できるだけで満足。あとは来週のシニアに向けて、いいイメージが得られれば」と、控えめに言いながらも「せっかく出られたのだから、予選通過はしたいな」と色気もちらり。

ただ心配なのは、予選ラウンドのペアリング。初日は午後スタートの最終組(12時55分)で一緒に回るのは、カート・バーンズと川岸良兼。
「よりによって飛ばし屋2人・・・。常に50ヤードも置いて行かれながら打つのって、寂しくない?!」。
いやいや、豪打にも惑わされないベテランの味で、5年ぶりの富士桜を制してみせる!

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