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〜全英への道〜ミズノオープン 2014

ホストプロ! 復活をにらむ上田諭尉(うえだゆい)が首位タイに

主催のミズノとアドバイザリー契約を結ぶホストプロは、しかし今年は少し、肩身の狭い出場だ。昨年は、賞金ランキング88位でシード落ち。所属プロとして主催者推薦を受けた今大会は、今週火曜日の“激励会”で、担当役員に厳しいノルマを課せられた。

「推薦の選手が予選落ちをしたら、頭を丸めること」。食事の席の余興だろう、とタカをくくった。翌朝に、再び同じ役員と顔を合わせて「落ちたら坊主」と、たたみかけられ「冗談じゃなかった」。青ざめながら出ていった。

初日から、少しでも多く貯金をしておきたい。その一心から、最後の9番でもきわどいパーセーブでごらんのように、特大のガッツポーズも。
「今年はあんまり試合にも出られないので、体力が有り余っている」と、久しぶりのレギュラーツアーで元気いっぱい。
「上で戦うのはこんなに楽しいものか」と、新鮮な気持ちで戦っている。

「シード権があったころは、当たり前のように試合に出ていた。ちょっと体調が悪ければ、また試合か、とか」。時には、嫌々会場に来たこともある。「でも、いざ出られなくなると、出させてもらっていた有り難みが分かった。初シードを取るまでの気持ちに戻れた」と、初心に返って一から出直しの今季は、ランニングで体を鍛え、ストレッチで体の柔軟性を高め、基礎からやり直した。
「おかげで、体調は凄くいい」。
試合感は今季主戦場のチャレンジトーナメントで、十分すぎるくらいにキープ出来ている。

2日間競技が多い同トーナメントは、うかうかしていると、あっけなく予選落ちする。
「あんなにスコアを出すのが難しいものか、と」。初日を終えて、念のためホテルを精算して出てくると、そういう日に限って予選通過出来たり、かといって思い切って延泊のままで来ると、予選落ちをしたり。
「こないだは仕方ないから落ちたのに、ホテルに泊まって帰りました」。余分な出費に嘆いてみたり。むしろ、レギュラーツアーのプレッシャーのほうがまだ楽だな、と思ってみたり・・・。

すっかり新人気分の40歳は、メジャー舞台への意気込みも満タンだ。昨年は「全米オープンに出ながら、シード落ちをして」。頂点も、どん底も味わった1年だった。日本最終予選を突破して望んだ初メジャーは、最終ホールで超満員のスタンディングオベーションを味わい、「俺みたいな選手にまで」と、その心地よさに思わず鳥肌がたった。
練習ラウンドでは偶然、同じ組で回ることになったジャスティン・ローズと“打球事故”。「彼がバンカーから打ったボールが俺の足に当たったんです。ホームランしたヤツが勝つのかよ、と」。まさか、その彼が優勝を飾るとは。夢にも思わず球を当てたお詫びにと、一緒に記念写真に収まったのが良い思い出だ。

当時のローズの紳士的な態度。「超一流は、やっぱり違うな」。見習いたい。世界の大舞台ですっかり洗脳されて、帰国したものだった。「またああいう場所に立ってみたい」。そのチャンスがまさに今週、目の前に。上位4人に与えられるのは、全英オープンの出場権。「今日は良いスタートが切れたので、ぜひ頑張りたい」。それはそのまま、恩返しの活躍にもつながる。

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