Tournament article

アトムが挑む、人生初の最終日最終組【インタビュー動画】

アトムが生まれて初めての最終日最終組に挑む。2位と1打差の単独首位からツアー初優勝を狙う。

まずはムービングデーのこの日3日目を、ひとつ試練に据えていた重永亜斗夢。「今日はとにかくパー狙い。大きなケガもなく終わらせる」。

今年の山の原は例年になく、深いラフ。「でも、グリーンのどっかに乗りさえすればなんとかなる」。そしてたとえフェアウェイからのショットでも、「攻めて狙うじゃなくて。最低グリーンに乗ればいい」と完全無欲が吉と出た。

「とにかく安全策をとったら、結果的にスコアを伸ばせた」。
最大のピンチも落ち着き払って乗りきった。
前半最後の9番は、ドライバーのティショットを右プッシュ。カート道に落ちた。あるがままで打った2打目は硬いコンクリートに弾かれて木を直撃して「右の土手にチョロみたいなショットになった」とトラブルの連鎖も7番アイアンで、とりあえず脱出して残り70ヤードの4打目を、やっとピンの右4メートルに乗せた。
「ほぼダブルボギーになる展開」。これをしのいでナイスボギーは、今年ファイナルQTランク1位の底力。

同じ最終組で回った片山晋呉は、日大の大先輩だ。「スイングとか、めちゃめちゃ参考にしてるッス」。憧れの人がアトムのゴルフをして、「とても思い切りのよいゴルフをする。僕の20代を見ているみたい」と評したことも、「かなり嬉しいッス」と、それも自信に。

8位タイからスタートした前日は、2日目にして「めちゃくちゃ緊張して朝、吐きそうだった」という。「こんないい位置から予選落ちは出来ない」。そう思うほどに、「いつでも吐けますよ、という感じでした」と苦笑いで振り返る。

もちろん、この日も緊張はしていたというが、終始冷静な試合運びが光った。2番のパー3で左から3メートルのバーディパットを沈めて「それで気持ちが楽になった」と、ボギーは9番のひとつにとどめて、「今日のプレーはデカイっしょ」。

ひとつ関門を無事くぐり抜けて、「問題はあした」。最終日最終組は、この世界でやるからにはぜひ経験してみたかった場面ではあるが、明日こそ一体どうなってしまうことやら。「今日の3日目の最終組は、それほど切羽詰まっていないからいいけど、明日はもう後戻りは出来ない」と、今日より必ず厳しい1日は覚悟している。

人生の初体験に、愛しい家族を会場に呼ぶべきか?
最終日最終組で回る藤田寛之は、「実は嫁が藤田さんの大ファンで」。それだからこそ、妻の和歌子さんと、1歳4ヶ月になる長女の亜子ちゃんを呼びたいような、呼びたくないような。
「いやあ、今まで家族が応援に来てくれた試合で予選通過をしたことないので」と思案顔。「でも、今日のシンゴさんもそうだけど、藤田さんなんかアマチュアの方ならお金を出したって一緒に回れないような人でしょう?」と、なんだか妙なところで感心しきり。
「そんな人と、一緒に回れるなんて、プロの特権。そういう注目される中で、自分がプレーするところを家族には、見ておいてもらいたいとも思うけれど」とは、なんだか妙に素人っぽいが、そういうスタンスで常にいることこそ、厳しい勝負の世界の中で生き抜くアトムなりの処世術なのだ。

関連記事