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カシオワールドオープン 2014

片山晋呉が単独首位に浮上

イーグルこそ逃したが、バーディ締めの18番でこの表情。難しいことは考えず、和気藹々と回っているのがいいみたい!
最後の18番は、250ヤードの2打目をスプーンでピン左20メートルに乗せて、最後は長いイーグルトライ。「言っといてよぉ!」と駄々をこねた。これが入ればコースレコード新だった。

「まあでも、狙っていって、奥に外して3パットで意気消沈、なんてのがオチだから」。この日の64は、ボギーもなしだし「チャンスはほとんど取れたし、これ以上ないでしょう」と納得のタイ記録に胸を張る。
通算27勝の永久シード選手は、秋のこの時期のビッグトーナメントの中で、唯一勝っていないのがこのカシオワールドオープンだ。

南国土佐の雄大な海を臨む絶景のコースも、片山にとっては狙いどころが漠然としてしまって「一番苦労するタイプのコースで。どうしていいか、分からなくなっちゃう」。

考えあぐねていっそ「今週は、頭は使わず省エネで」。
今朝は星占いで、自身の星座の水瓶座の運勢が1位とちょっぴり乙女な材料さえ心の支えに、この日も同組の小田龍一と、「お互いにバーディを取ったらハグしよう」とあえて、そんなおバカな取り決めをして、和気藹々。「どちらかが、取れなかったらダメなんだよ」と前半はチップインの3番や、いずれもピンそばのバーディを奪った4番や5番の3連続バーディは、小田がパーに終わって、前半は静かなラウンドになったが後半は13番や、最後も互いバーディ締めで、男たちの熱い抱擁・・・!

2週前に、左足のかかとを痛めて「階段は後ろ向きでないと降りられない」。今週は、特にアップダウンのあるコースは「痛いのよ」と、なおさらきついが今は医者にかかる暇もなく、先日はツイッターで、治療法を募ったほど。
「厄年ですね」とその真っ只中にあっても、炎を燃やす材料は、尊敬してやまないベテランからのこの賛辞。先週のダンロップフェニックスで回った中嶋常幸。
「お前はいろんな球を打つから、楽しいよ。お前と回るのが一番楽しい!」。
それに今年、還暦を迎えたばかりの大ベテランは、「いまだに、ミスショットをしたらクソ〜って。中嶋さんは、お孫さんもいるんだよ。それでもまだまだギラギラしてる!」と、還暦ゴルファーの闘争心には42歳も驚嘆しきりだ。

「自分が60歳のときには、あれはきっと出来ないと思っちゃう」。自分は一体いくつまで中嶋のように、戦いの炎を燃やせるか。「先週は、刺激ありましたね」。中嶋からもらった燃料を心にくべて、大会初制覇を目論む片山だ。

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