Tournament article

アジアパシフィックオープン ダイヤモンドカップゴルフ 2014

メンバーさん! 室田淳が2位タイに

還暦目前のベテランが、腰の痛みにも耐えて踏ん張った。「今日はティショットが良かった。ほとんどフェアウェイを外さなかった」とフェアウェイキープ率も92.86%でダントツの1位を記録したショットは、難コースも手前から攻めて、確実にチャンスを重ねた。

会場の大利根カントリークラブは、風格のあるたたずまいに「試合になると、ますます思うね。本当に素晴らしいコースだ、と」。ここのメンバーになって十余年。普段は、俺があまりラフを伸ばさないでとお願いしているからね」と冗談交じりに今週は一転、トーナメント仕様のセッティングは戦略性の中にも、「非常にフェアなものがある」と、59歳の闘志をかき立てるものがある。

7月のレギュラーツアーは「セガサミーカップ」で痛めたという腰をかばいながらのラウンドも、「それでも、飛ぶのよ。飛んでいるのよ。打ち方がいいからね」とニヤリと、今なお衰えぬパワーは「年会費も毎年払っているよ」という勝手知ったる庭で、ますます輝く。

そして今なお、シニアとレギュラーツアーの掛け持ち参戦も「俺の中には、区別はなくて」。どちらのツアーに出る際の心構えもこの30年間というもの、変わっていない。「シニアでもレギュラーでもコースに負けないように。自分の力を出し切れるところまで出しきると、そういう気持ちでやっている」。

実は今大会が出られることになったのは、つい2週間前のことだった。主催の関西テレビ放送から推薦のオファーを受けて、出場予定にしていた後援競技の北関東シニアオープンを、きゅうきょキャンセル。
「せっかくのご厚意をいただいたから、挑戦することにした」と、主催者の期待にも存分に応える好発進だ。

常に意識している“ライバル”もはるかに凌駕したことも嬉しい。「中嶋さんは、今日はオーバーパーでしょ」と、この日は4オーバーに終わった中嶋常幸の名前を出して「“見たか!”とそう書いておいて」と、その点でも若々しく頬が緩んだ。

関連記事