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日本オープンゴルフ選手権競技 2017

室田淳が大会の最年長予選通過記録を更新

最後はラフから寄せて、中尺パターでパーパットを流し込んで62歳が笑顔になった。予選ラウンドを回ったのは45歳の宮本と、大学2年生は20歳の片岡尚之さん。「3世代が一緒に回った」。中でも60代が一番生き生きと上がってきた。

先週の日本プロシニアは風邪を引き、初日を終えて無念の棄権。今週も万全とはいえなかったが「岐阜には友だちも多い。せっかく出させてもらえるし、これを逃すともう会えないかもしれない。友だちに、久しぶりに会いに来た」と、わざと剽軽に気を張った。

13番で5メートルのバーディチャンスを沈めて「いいのが入った」と、通算1オーバーにひそかに色めく心。「あと6ホール。行けるかもしれない」と室田も雨にもマケズ、「俺は260ヤードくらいしか、飛ばないから。右に行っても、左に行っても若い子みたいに、突き抜けることはない」と明るく、しっとりと重みを増した芝にもメゲずに、36ホールを元気に回りきった。

「予選通過くらいじゃねえ・・・」と、うそぶいたが中継局のNHKでラウンドリポーターをつとめる田中泰二郎プロが、握手を求めて駆け寄ってきた際には「大したオジサンだろ? ちょっとは話題を作れたから良かった」と、満足そうにうなずいた。

昨年大会で、自身が61歳80日で樹立した大会の最年長予選通過記録をさらに更新して「ホテルも取り直さないといけないし、忙しいよ」とてんわやんわの週末は、「棄権しないように頑張ります!」。
新記録の次は完走が目標と笑って場を和ませた。

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