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コカ・コーラ東海クラシック 2013

宮里優作は「三好で良い思い出も、悪い思い出も」【インタビュー動画】

この日初日はさっそくと三好に強い風が吹いて、カチカチの高速グリーンはよりいっそう難条件の中で、7番のイーグルが光る。275ヤードの2打目はスプーンでわずかにグリーンの奥にこぼれ、ラフとエッジの狭間のライから59度のウェッジで上から叩くように転がす絶妙の寄せは、そのままカップをとらえた。

チップインで、一気にスコアを2つ縮めて折り返した。そして、難ホールが集中する上がりホールは出たり入ったりを繰り返しながら、最後は見事なバーディ締めだ。5番アイアンで打った188ヤードの2打目がカップに吸い付いた。わずか30センチのチャンスを悠々と決めて、初日を単独首位で飛び出した。

ここ三好には、「良い思い出も、悪い思い出もいろいろある」。悪い思い出は、たとえば2004年。
初日に2位タイで出ながら2日目に、腰痛のため棄権。
しかし、それを払拭してあまりある良い思い出もたくさんあって、2007年には2日目に単独首位に立つなど、「優勝争いも、何度かしていて。悪い思い出を消すためにも、良いイメージを引っ張り出してきて、プレーがしたい」。

今年は、ツアー外競技ながら5月の九州オープンで、初優勝を飾った。手嶋多一との優勝争いは、「ツアーっぽい緊張感の中で、良い経験が出来た」。そんなふうにして、どんな試合でも「勝ちクセをつけていくことが大事で、早くツアーでも勝ちたい」と、そんな欲もすんなりと口に出すようになってきた。

先週のミヤギテレビ杯ダンロップオープンで、優勝争いの末に、2位につけた妹の藍さん。今週は、宮里も日本オープンで経験のある、相模原ゴルフクラブで、日本女子オープンに挑戦しているが、「僕のほうが逆に教わっているくらいで」。
昔は、兄の背中を見せていたはずが、今や“世界のアイちゃん”に「私の背中を見て頑張りなさいよ、と言われているみたい。彼女のほうが、だいぶ先に行っててもう背中も見えないくらい」と、屈託なく笑った。
今年3月から今大会の地元、名古屋に住まいを構えて出身の沖縄と、母校がある仙台と、そしてここ「第3の故郷で、初優勝を狙っていきたい」と、力を込めた。

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