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中日クラウンズ 2012

高山忠洋は「最後に噛みつく」

高い弾道で落とす高山のショットは、堅く速いグリーンを正確に捉えることが出来れば有利に働くが、外してバンカーに打ち込めば、少々やっかいになる。

目玉になりやすいのだ。
それで、苦戦することも多かった。
そんな高山に苦言を呈したのが、青木功。
ちくりと言われた。「ちょっと砂遊びが足りないんじゃないか?」。
つまり、練習が足りないのでは、ということ。
以来、特にバンカー目玉の練習により時間を割くようになった。

それが生きたのが、この日の3番。
やはり、目玉のバンカーショットは、13ヤードのアプローチがチップイン。チャンスホールの前の2番で決め損ねた分をさっそく取り戻したばかりか、そのあとは3連続バーディで、気を良くした。

同時に「優勝争いの空気に敏感になってしまった」と、後半はチャージが止まってしまった。
最後もグリーンをわずかにショートしたアプローチが寄せきれず、ボギーで終わって「悔しい。だけど、大会を盛り上げられる位置では終われた」と、大会の地元は愛知県の犬山市に住むご当地プロが、気を取り直して1打差で最終日に挑む。

周囲の期待も大きいが、気負わない。
「1打1打に魂を込めて、コツコツやる。そして最後に噛みつきます」。
最終日こそ、和合に打ち勝ち、伝説の男になる。

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