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VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント 2012

金亨成(キムヒョンソン)は「ハンパねえ」単独首位

2年前に覚えた日本語は「ハンパねえ」。日本ツアー初参戦の2008年からだいぶ上達したとはいえ、やっぱり日本人選手とのコミュニケーションに困ることもある。
金にとって、そんなときに便利に使えるのがこの言葉なのだという。

「だって、これを言えばなんとなく通じ合えるでしょ。だから“ヒョンソン”といえば“ハンパねえ”」。
今や男子ツアーでは、そういっても過言ではない、とは本人の弁。

そして、今のゴルフの状態を語るのに、これ以上、最適な言葉はないと金は言う。
「ドライバーはまあまあだけど、アイアンショットはハンパねえ」。

要は、打てば寄るという抜群の距離感で、この日も面白いようにピンに絡めた。
いまや、トーナメントの開催コースとしては、唯一となった高麗グリーン。
難解なグリーンは、キャディの岡本さんの読みが「ハンパねえ」。
つまり、岡本さんが言うとおりに打てば、ほとんどチャンスが決められるということだ。
今大会は95年大会の覇者でもある細川和彦のエースを5年間つとめた。
2009年には、11月の三井住友VISA太平洋マスターズで今野康晴のツアー7勝目をアシストした。
この日は上空を舞う強い風も、岡本さんにまかせておけば、安心して攻められた。

「キャディさんはハンパないです」。
抜群のコンビネーションで、いよいよ悲願のツアー初Vをつかんだ際にはきっとまた、大勢の観衆の前でこう言うのだろう。
「今日はハンパなく嬉しい」。
喜びを表現するのにも、ぴったりと来る言葉だ。

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