Tournament article

フジサンケイクラシック 2011

諸藤将次が初Vを捧げたかったのは亡き母と、もうひとりは・・・

最愛の母に捧げる1勝は、最良の相棒に贈った今季初Vでもあった。キャディの臼井泰仁さんは、宮城県の石巻出身。連戦中は千葉に住まいを構えるが、3月11日の震災当日はたまたま実家に帰っており、「家のもうすぐそこまで津波が来た」という。

九死に一生を得たが、愛車は波に流された。女川町に住む、祖母の嶋田きく子さんを亡くした。本人も丸5日間、誰とも連絡が取れなかった。

避難所暮らしに「このままだと、今年はしばらく試合にも行けないかもしれない」と、気を揉んだ。今季はチャレンジトーナメントの開幕戦からバッグを担いでもらう約束をしていた諸藤も「本当に心配しました」。
安堵と同時に被災した臼井さんを、元気づけるためにも「ぜひ、今年勝ちたい」。初優勝にかける思いはなおさらだった。

大会は、台風12号の降雨によるコースコンディションの不良のため36ホールに短縮された。
ツアー規定により賞金ランキングへの加算も50%になってしまったのは残念だが、臼井さんが今回の報酬を「義援金にする」と、ことのほか喜んでくれたことも嬉しい。

諸藤も「僕は有名選手でもないし、出来ることは限られているけど、ちょっとでも役に立てたら」。震災から半年が過ぎたが、復興を願う気持ちはいっこうに薄れていない。

関連記事