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とおとうみ浜松オープン 2011

小林の優勝もアシスト?! 河井博大が、先週に引き続き6位タイと健闘

先週の日本プロで勝った日から、ろくに眠れなかった。大舞台で繰り広げた優勝争いの興奮と、ツアー初優勝の余韻。「疲れてすぎていたのもあると思う」。早く床についても、熟睡出来ないばかりか、「朝は早く目が覚めてしまう」。

それでも予選2日間は、石川遼とのラウンドに「良い緊張感で回れてた」。好位置をキープして迎えた決勝ラウンド1日目は3日目の土曜日に、いよいよ疲れはピークに達した。

鼻の下には、赤いかさぶた。「ヘルペスみたいな、熱の花」。集中出来ずに73を打った。
27位タイまで順位を下げた日の夜に、ようやくぐっすり眠れた。
「朝もすっきり起きられた」。
スタートの1番で、2メートルのバーディを奪って「昨日のモヤモヤが晴れた」と、さらに7番では「15歩」のバーディトライを沈めて勢い付いた。
それから3連続バーディで、盛り返した。

13番からの連続バーディで通算16アンダーにして、聞こえてきたギャラリーの声。
「トップに並んだよ」と言われて「少し気にしましたけど」。
2週連続Vも視野に入れつつ「後ろの組は、まだまだホールを残している」と気持ちをおさえ、上がり4ホールは強く降り出した雨の中で耐えてこの日64のベストスコアは通算16アンダーの6位タイフィニッシュだ。

優勝には結局、4打足りなかったが「僕なんかでいいんでしょうか・・・」と、申し訳なさそうに自問自答していた先週は5年シードのメジャーチャンプも、さすがに2週連続の活躍には「上出来です」とちょっぴり自信も深まった。

「以前なら、そのままズルズルいくパターンで、今回は巻き返せて良かった。先週のはフロックじゃないのかな・・・的に見てもらえればありがたい」。
今週の後輩の初優勝にも大いに貢献した。

プレーオフで石川遼を破って、やはりツアー初優勝をあげた小林正則は「河井先輩に勇気をもらった」と言った。
お互いに不遇の時代はチャレンジトーナメントやQTで幾度となくともに戦った選手の快挙が、小林にどれほど力を与えたことか。
「河井先輩のすごい努力をずっと見てきたから。河井先輩のように諦めずに頑張っていれば必ずチャンスは来ると、思わせてくれたから」と、小林にとっては39歳のメジャーチャンプの背中を見て掴んだツアー初優勝でもあった。

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