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東建ホームメイトカップ 2011

高山忠洋は愛妻と掴んだ通算4勝目

優勝の瞬間、抱き合う夫婦の横で所在なげに立っているのが秀島トレーナー
開幕までの3ヶ月、高山が特に力を入れたのは体力強化とダイエットだった。痛感したのは昨夏。サン・クロレラ クラシックでツアー通算3勝目を挙げたはいいが、そのあと3試合連続の予選落ち。
「体力不足を痛感した」。

それだけにこのオフの秀島正芳トレーナーのメニューはことのほか、きつかった。
秀島さんは、1日15キロの走り込みを命じた。
「自宅近くの運動場で、400と800と1500メートル」。
その最中にも秀島さんはこまめに脈拍を計りながら、「触診で200を目標に、110を切るともっと早く、と背中を押された」という。
そして午後からは、息の上がった状態でラウンドをする。

出身の和歌山は星林高校・野球部時代にも、「こんなにきついのは、経験したことがない」。たちまち体脂肪は5%まで落ちた。このオフに走った総距離は実に400キロ。
「でもおかげで高山さんの体力年齢は、20代前半まで若返った」と、秀島さんは断言する。
このオフは1月に米ツアーの「ソニー・オープン・イン・ハワイ」の推薦出場をもらいながら、初日に棄権をしいられた持病の手首痛も秀島さんの献身のケアで、いまはまったく問題ない。

体重は、6キロ減。
「昨年は冬が近づくにつれて、冬眠前のクマみたい。栄養を蓄え過ぎて」と、本人も気にしていたぽっちゃり体形は、特に食欲の秋に「ゴハンがおいしくて食べ過ぎちゃう。そこが一番の悩みで」と、原因は分かっていた。

いつも毎年、年末にゴルフパンツのサイズが合わなくなり、体のキレも失われてしまうだけに、「今年はぜひ気をつけたい」という高山のために、妻の梢さんはタジン鍋を購入。
野菜と豚肉の蒸し料理など、ヘルシーメニューで栄養管理もぬかりなかった。
「食べる量も、今までは多すぎたと思うんです」と、梢さん。
「でも一人ではつらいだろうし、続かないだろうと思って。私も一緒にダイエットしたんですよ」という献身ぶりだ。
おかげで夫婦揃って減量に成功したが梢さんのほうは、あまりの痩せようにお母様が、「ちゃんと食べているの? 栄養不足では」と、心配したほどだった。

試合が始まれば、毎日18ホールをついて歩いて「フェアウェイを何回捉えたかとか、グリーンをキャッチ出来たかとか。梢が僕の出来具合をチェックしてデータを作ってくれる。反省の材料になる」と、感謝した夫。
「今日は見ていても、胃がきりきりする思いでしたが、みなさんの声援を力に変えて、頑張ってくれたと思います」と、惚れ直した妻。
内助の功でつかんだツアー通算4勝目だった。

  • ヒーローインタビューで再び妻を傍らに呼び寄せ感謝を伝えた夫
  • 2人で掴んだツアー通算4勝目だ

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