Tournament article

日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2010

宮本勝昌が4打差首位に(大会2日目)

最終18番は4メートルのパーパットで握ったガッツポーズは、明日につながる1打!!
この日2日目の67は、「終わってみたらノーボギー」。他の選手はもちろん、自分のスコアを考える余裕もなかった。宍戸のグリーンは、相変わらず硬く速い。おまけにこの日は、課題にしていた「アドレスでスクエアに構える」ことも、もはや実践出来なくなっていた。
おかげで、「今日はピンチばっかりで」。

最後の18番もティショットを左の林に打ち込んで、6番アイアンの第2打は、グリーン横のラフ。
アプローチも寄せきれず、4メートルのパーパットを残してしまった。

これをからがら沈め、思わず肩で息をつく。
石川遼は、7番から11番を新しく「宍戸のアーメンコーナー」と銘打ったが宮本は、「僕にとっては7番から18番。どこもあまりにも難しすぎて」と、苦笑した。
唯一、13番パー3でどうにか一息つけたくらいで、「それ以外は、易しいホールなんかひとつもなかった」と、嘆息した。
「やっているときは、とにかく必死。そのひとつひとつの積み重ねが今日の結果で、これ以上のスコアは出ない」と、吐き出した。

ホールアウト後にいったん、中継局のNHKのインタビューに律儀に答えたが、その間もちょっぴり気もそぞろ。
「今から、すぐに行っていいですか? 練習場」と、言い残して足早に去って約2時間。

調整にみっちりと時間をかけて、再び会見場に戻ってきた表情は、ちょっぴり晴れやかになっていた。
「アドレスは、練習場でちょっと良くなりました」と明るい兆しが戻ってきた。
「日々この繰り返しです」と、依然として苦しい戦いは覚悟の上だ。

次週のオープンウィークでは、再び師匠の芹澤信雄とラウンドレッスンの約束を交わしてあるが、本音は「いますぐ御殿場に戻りたい」と、決戦も目前に弱気もちらりとのぞかせる。

そんな中で、週末の拠り所はこの日に積み上げた4打のリード。
「貯金を一杯抱え混んでいる状況で、これを大事にして落としてもすぐに拾えるようなゴルフがしたい」。
悲壮な決意を語りつつ、「明日は一杯、NHKに写りたい」と、一方で楽しむ余裕もあるようだ。

関連記事