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〜全英への道〜 ミズノオープン 2006

武藤俊憲、逆転で射止めた全英切符

最終日は全英切符をかけて、武藤(左)と近藤(右)が同じ組で直接対決!
この日最終日は、全英切符を争う近藤智弘との直接対決、同組でのプレー。1番でバーディを奪って「先制攻撃」と、思ったのもつかの間。
「自分で首をしめてしまった」。
前日3日目に続き、「鬼門」の4番ホールでまたしてもダブルボギーを打った。
爆発力に定評があり、バーディ、イーグルを量産するかわりに時としてボギー、ダブルボギーも同じだけ打つタイプ。
「またやっちゃったか・・・」と落胆した。
いままでは「そのまま転げ落ちるのがパターンだった」。

しかしこの日は、「やってしまったものは仕方ない」と、すぐに気持ちを切り替えてゲームに集中することができた。
この精神面の成長こそ、マンシングウェアオープンKSBカップでツアー初優勝をあげられた大きな要因でもある。

武藤が14番ホールを回るころ、全英オープン日本予選ランク実質2位につける横尾要は、すでに30位前後でホールアウトしていた。
目下の敵は、同ランク実質4位につける目の前の近藤だけとなった。
同ランク実質3位の武藤は、最低でも近藤と同じ順位でホールアウトできればいい。

16番でバーディを奪って突き放した。
すぐに17番でボギーを打ったが、飛ばし屋は最終ホールで手堅くスプーンを握って逃げ切った。
今大会6位タイにつけ、権利が与えられる日本予選ランクは谷原秀人につぐ2位に滑り込んだ

過去に米ツアーのマンデートーナメントに出場したことはあるものの、海外のトーナメントは初めての経験。「・・・まったく未知の世界だけれど。でも、海外デビューがメジャーなんて、なんかいいな」。
逆転でもぎとったメジャー切符に、しみじみと浸った。

※武藤と並んで大会6位タイに終わり、全英オープン日本予選ランクは実質3位、出場権を逃した近藤智弘の話
「悔しいけれど、良いプレーができましたし、自分でやれることはやりきったと思います。武藤選手も良いプレーをしていたし、仕方ありません。同じ組で回っていて気にはなったけど、ゴルフに集中はできてましたから。メジャーは、また頑張っていればチャンスはあるだろう、と思って・・・」。



  • 勝負は武藤に軍配が。R&Aのナイジェル・ワット氏から受け取った全英オープンの選手証を誇らしげに掲げた
  • ホールアウト後、思わず天をあおいだ顔を、帽子で隠した近藤

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