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ANAオープンゴルフトーナメント 2005

塚田好宣「武藤には、負けたくないっ!」

ショットもパットも絶不調。それでも、執念でボギーなしの67をマークした。
ほかでもない、ライバルへの対抗心からだった。

この日、アウトスタート第1組の武藤俊憲が前半スコアを伸ばし、一時4アンダーにして首位に立っていた。
これを見た塚田は燃えた。
「あいつには、絶対に負けたくない」。
再三、ショットを曲げながらも懸命にねばって武藤に追いつき、最終的には武藤に2打のリードでホールアウトだ。

昨年のファイナルQTランク4位の武藤と同8位の塚田は、お互いに飛ばし屋ということもあり、開幕から何かしら意識しあってきた。
現在の賞金ランクも塚田が65位、武藤が66位。週ごとに抜いたり、抜かれたりしているうちに、対抗心はますます高まっていった。

次週のアコムインターナショナル終了時には出場優先順位のリランキングも実施される。
武藤の現在のリランキング順位は6位、塚田は10位。
「なんとか武藤を追い抜きたい」と必死なのだ。

そんな気持ちが導いたこの日の好発進。
ふと、塚田がつぶやく。
「・・・調子が悪いのにこのスコア。考えてみれば、武藤のおかげかも」。

「じゃあ、賞金の10%を僕にください」と冗談で返した武藤も首位と3打差の3アンダーと好発進。
「僕だって、絶対に塚田さんに負けたくないから」。
2人で競いあうその気持ちが、互いに良い結果をもたらしているのは間違いない。

写真=互いにライバル心を燃やす塚田(上)と武藤(下)。

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