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武藤俊憲「打倒・谷口で、史上初の大会連覇を狙う」谷口徹「武藤を阻止して、そろそろ勝ちたい」

懇親コンペで谷口は、主催の㈱瀬戸内海放送の代表取締役の加藤氏に誓った「今年はそろそろ勝ちます!」
マンシングウェアオープンKSBカップの地元支援ボランティア団体『地域活性委員会』のみなさんが今年、改めて掲げた目標は「観客動員3万人」。
まさに、名実ともに国内トーナメント1位の座。
この高い志が、懇親コンペに参加した谷口の心に引火した。
「僕らも頑張って、ぜひその目標を実現させたい」。

トーナメントの基本は「まずギャラリー」という谷口。
「それも、18番ホールを数珠繋ぎに埋め尽くすほどの。たくさんのファンの方に来ていただくことで、初めて大会が盛り上がる」。
そのために、選手にはこれまで以上のファンサービスの徹底が求められるだろう。
しかし、谷口にしてみればそんなのは言うまでもないことだ。

「それよりも、もっと大事な僕らの仕事はまず、感動のゲームを見せること」。
ほんとうに来て良かったと思ってもらえる気迫のこもったプレー。
息詰まる白熱のゴルフをすること。
そしてそれを、もっと自分たちの声でアピールしていくこと。

3月8日に行われた『トーナメント地域活性化委員会懇親コンペ』の表彰式で、武藤俊憲とのミニトークショーが行われた。
その途中で谷口は、ふいに武藤に向き直った。強い口調でこう言った。

「お前の謙虚なのは分かる。でも、プロはそれだけじゃダメ。地味に『今日は良いスコアでした』じゃなくて。もっと思ったことを素直に声に出していかないと。時には、『明日はオレが勝つ』と堂々と言ってみるとか、これからは、ちょっと大げさなくらいに自分を出していかないと」。

日ごろから“むっちー”と呼んで、何かと目をかけている後輩はツアー屈指の飛ばし屋。
米ツアーの選手にも負けないほどの高い球が打てる。

厳しい言葉も、そんな武藤の実力を認めているからこそだ。

「・・・でも、ツアー1勝ではまだプロになったともいえない。1勝で消えていった選手はごまんといるんやから。お前も、もっともっとがむしゃらに行け」。

大先輩のエールを受けて、活性化委員会のみなさんの前で、ついにディフェンディングチャンピオンが本音を吐き出した。
「前週に日本プロはありますが、それにも増して今年は、今大会に賭けたい。史上初の連覇を狙いたい」。
と、すかさず谷口が言い返す。
「僕が、そんな武藤を阻止する。僕はまだ、この大会で勝っていない。すべての大会で勝つのが僕の目標。そろそろ、ここでも勝ちたい」。

今年は、2人の優勝争いで大会を盛り上げると誓った。
「そんなプロの様子を見ていたら、今年もますます大会を盛り上げたいという気持ちになってきました」とは、地域活性委員会の委員長・土井邦良さん(ミサワホームズ中国株式会社 代表取締役)。

大会主催の株式会社 瀬戸内海放送の加藤宏一郎・代表取締役もしみじみと言った。
「私も含め、みなさんの熱い思いは“3万人”というビジョンがあるからこそ。今年も一人でも多くの方に来ていただいて、良いお天気の中で谷口プロと武藤プロが競り合って、ゲームが盛り上がって・・・。今日ここに集まったみなさんと、『今年も良い大会だったね』と、言い合いたい。今年も、そんなトーナメントになればいい」。

今回の懇親コンペをきっかけに、今年も大会を取り巻く人々の気持ちがひとつになった。
熱い思いを乗せて、マンシングウェアオープンKSBカップは5月17日に開幕。
4年連続で、今年も岡山県玉野市の東児が丘マリンヒルズゴルフクラブが舞台だ。

  • そして、負けじと「打倒谷口」を誓う武藤(左)
  • 懇親コンペのトークショーで互いに、早くも一歩も譲らぬ構え

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