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杉浦が新人賞を獲得⇒ユータパパが登壇「会場がどこであれ楽しく」米・最終予選会を控えた息子にエール
シーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は、それぞれ名古屋出身の金子駆大(かねこ・こうた)が賞金王を決め、小木曽喬(おぎそ・たかし)が日本タイトル初Vによる通算2勝目を決めた。
その翌8日に都内で行われた部門別年間表彰「ジャパンゴルフツアー表彰式」でもまた、愛知県勢の快挙が発表された。
同県高浜市出身の杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)が「最優秀新人賞 島田トロフィー」を受賞した。
99年に発足したJGTOの初代会長で、男子ゴルフに多大な功績を残した故・島田幸作氏の名前を冠した“ルーキーオブザイヤー”はツアートーナメント出場3年以内、またツアートーナメント通算30競技未満の選手の中から、トータル的にポイント換算し、もっとも優秀な成績を残した選手に贈られるもの。
10月の「ACNチャンピオンシップゴルフ」でアマプロ通算3勝目を飾った杉浦は、17.83ポイントを獲得して受賞した。
人生一度きりの希少な戴冠だ。
しかし、PGAツアーの1次予選から這い上がり、11日から始まる最終予選会まで勝ち進んでいる杉浦もまた、8日の表彰式に参加できなかった。
賞金王など4部門で表彰された金子の代理をつとめた“コータ・ママ”に続いて、“ユータ・パパ”が登壇。

いつも会場ではハットをかぶり、アウトドア系の軽快なコーディネイトでリュックを背負って歩いている父・博倫(ひろみち)さんだが、この日はびしっとスーツに変身。

諸星裕・JGTO会長から記念のトロフィーを受け取る姿はやはりどことなく面影が重なって、司会の岩瀬恵子アナウンサーも、思わず「…息子さんによく似ていらっしゃる」などとこぼされていた。
最初は、マネージメント会社の方に、代理を頼もうと思っていたが、あいにく都合がつかなかった。
「大事な式典ですので。私が」と、心して登壇した。
前日の日曜日から、愛知県勢が独壇場だ。
「コータくん(金子=賞金王)もタカシくん(小木曽=大会優勝)も本当にすごい」と、ユータパパも嬉しくなる。
地元の各ゴルフ連盟も県勢の活躍に沸いているそうだ。
「うちも少しでも貢献したい」と、帰国後の今月21日には、多治見カントリークラブで、息子の名前を冠した第1回のジュニアイベントも予定している。
そこで、みごと来季PGAツアーの出場権獲得を地元ジュニアに発表できるといいのだが…。息子がどんな結果を持ち帰ってくれるか。
ユータパパも吉報を心待ちにしている。
式典前に、息子から予選会場のフロリダに着いたとの連絡が入った。その日は、PGAツアーによる2次予選通過者の講習会も予定されているそうで、史上7人目のアマVを達成した23年の「ダンロップフェニックス」を契機に、プロとして軽快にステップを踏み続ける。
博倫さんが、これまでにも一貫して言ってきたのは「ゴルフは楽しいもんだぞ」ということ。
「会場がどこであれ、楽しくやってくれ。楽しくやっていれば辛くても乗り越えられる。私が言いたのはこれからも、それだけです」と、博倫さん。
改めて、海の向こうで頑張る息子に壇上からエールを送った。














