記事
バンテリン東海クラシック 2025
10番のボギーで「もう死にたい…」下家秀琉が独特の世界観で首位浮上
プロ2季目、賞金シードは初年度を戦う下家秀琉(しもけ・すぐる)が、2日目の首位獲りで“ワールド”全開した。
とにかく人前で話すことが苦手で、ちょっぴりシュールな23歳は、尻込みしながら臨んだ囲み取材で、3パットのボギーが先行したスタートの10番ホールについて聞かれて、消え入る声で「もう死にたいと思いました…」と、180センチの長身を丸めて当時の心境を表現。
報道陣をびっくりさせたが、「切り替えれなくて、またミスをする、というのが続いていた。最近は頑張って、切り替えるようにしています」と、みごとに蘇生した12番からの3連続バーディは鮮やか。
「そこでまたいつものフラットに戻れました」と、さらに3つ伸ばして、最後9番ではパットコーチで、大学同期の須藤キャディと、下り2メートルのパーパットを読み切りナイスセーブ。
1差の首位に踏みとどまった。
本大会は、大阪学院大2年時にアマ出場した21年に40位タイの成績を残して、ベストアマに輝いた思い出のコース。
「好きです」。
東海テレビさんのインタビューではちょっぴり食い気味に、コースとの好相性をアピールした。
ツアー通算7勝のベテラン、岩田寛(いわた・ひろし)をひそかに心酔している。
本人には思いを伝えたことはないが、ルーキー年の昨季、賞金ランキング62位で初シード入りを果たして以降、岩田から教えてもらえる機会が増えていることから察するとおり、「たぶん、ばれています…」と、嬉しそうにちょっぴりニヤニヤ。
初優勝を目標に戦う今季、2度のトップ10入りで、2季連続の賞金シードにめどはついても、V争いには絡めていない。
「1日絶対崩れるんで。それを無くしたくて、毎週頑張ってるんですけど、絶対崩れるんで。それをどうにか無くしたら、上位に行けると思うんで。それを考えながら、明日から頑張りたいと思います」。
たどたどしくも、頼もしく、抱負を述べた。














