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ANAオープンゴルフトーナメント 2025
大槻智春が2打差のトップ。新境地で挑む大会2勝目
ミラクルVから3年。
大槻智春(おおつき・ともはる)が、輪厚(わっつ)での大会2勝目、通算4勝目にさらに一歩ちかづいた。
金谷拓実(かなや・たくみ)との1差を追う形で出たこの日の3日目は「なるべくしっかりついて行こう」と思っていたのが形勢逆転。
「途中から、僕が引っ張る方でした」と、淡々とムービングデーをリードした。
1番で、バックスピンのOKバーディが飛び出すなど、出だしからショットがキレキレ。
約5メートルにつけたパー3の3番や、5番では5アイアンでイーグルチャンスを作るなど、前半4つのバーディでターン。
互いに12番のバーディで金谷を並ばせず、バンカーからピンにくっつけた17番で2打のリードを作った。
最後18番こそグリーン手前に外すピンチになったが、難なくOKパー。
大会2勝目に手をかけた。
昨夏にいちど、耳の線までばっさり切ったが髪が、肩まで届くころにまたV争い。
お団子に結った長髪はもう、すっかりトレードマークだ。
前回優勝の22年は、石川遼(いしかわ・りょう)とのプレーオフを2打目のショットインイーグルで決着させた。
3打差の3位タイから追いかけることになった石川は、「トップには大槻さんがいます」と、3年前を顧みつつ、「なかなか手ごわいかな、と思いますけど頑張ります」と、気合を入れなおしていた。
ミラクルVから3年。
もともと口数は多くなかったが、この3年でまた一段と寡黙に。
また、もともと喜怒哀楽を見せなかったが、ますますポーカーフェイスに。
本大会も含めて過去3勝は、すべて逆転だったが、今回は追われる身。
「こういう状況の相性はよくないのかもしれないですが、やることやって、それがどうなるか」と、淡々と答えた。
自身初の逃げ切りVへ。
「毎日スタートホールは緊張しますし、それは誰でも同じこと。変に緊張をおさえようとはせず、そのまま、いつもどおりにプレーします」。
もの言わぬサムライが、新境地に挑む。















