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ANAオープンゴルフトーナメント 2025
大槻智春が、3年前のVS石川を彷彿「盛り上がっていい」大会2勝目のチャンス
3年前の記憶が蘇る2日目のリーダーボードになった。
因縁の18番ホールで大槻智春(おおつき・ともはる)は、ティショットを左の林に打ち込むピンチになったが、「(木の)高さだけ気を付ければピンの方向に関してはまったく障害物がない」。
残り120ヤードのラフから低く打ちだしたライン出しの2打目は木の葉をかすめ飛び、ピン上4メートルで止まった。
「おもいのほか距離がぴったりでよかった」と最後のチャンスも沈めて計4つのバーディと、前半9番のイーグルとで6アンダー「66」。
上った時点のリーダーボードで2差の2位(結果は大槻に2差の3位)には例の選手の名前が。

石川遼(いしかわ・りょう)は2022年大会で、大槻がプレーオフの1ホール目に破った相手。決め手は舞台となった18番での大槻の劇的なショットインイーグルだった。
3年前を彷彿とさせるような2日目の展開。
「もう(2打目は)入らないですよ」と、当時がいかに奇跡だったか強調しつつ、「遼が上にくると大会自体が盛り上がりますしいいんじゃないか」と、大槻。
石川もこの日、上がってすぐに受けた日テレさんのインタビューで、「大槻さんも上にいますしね」と言って、ニヤリとしていた。
共に大会2勝目を狙う歴代覇者の戦い。
大槻には23年の「パナソニックオープン」以来の通算3勝目もかかっている。
石川の1年上の35歳。
近頃、遠出の試合で特に「寝てすぐに飛ぶ、というのがなくなった」と、なかなか取れない疲れに悩まされるようになった。
「それも含めて練習のやり方、量、オンオフの切り替え。まったくクラブを握らない日を作るとか、喜怒哀楽もせず、ストレスを抱えず過ごすように。ちょっとずつ変えていくことが大事」と、公私共に工夫しながら連戦を続ける。
特に「夏が苦手」といい、早い時期から記録的猛暑が続いた今年は、体調不良による棄権を2度も味わったが、ようやく峠も超え、特に今週の北海道は、ぐっと過ごしやすい。
「だいぶ楽にゴルフができるようになってきました」と、秋に向けて上昇。
「凄くいい位置で、3⽇⽬を終えられたら、4日目にしっかり狙っていければな、と思います」。
2度目の勝利はまたどんなドラマを作ろうか。














