記事

Shinhan Donghae Open 2025

JGTO選手のヤンが首位「うまくいこうがいくまいが…」 シンハン所属のヨンハンと大槻、吉田が3位で追随

11日に開幕した韓国とアジアと日本の3ツアー共催「Shinhan Donghae Open」で、タイのブーマと共に首位発進したヤンジホは一昨年の韓日ツアー「ハナ銀行インビテーショナル(茨城県開催)」で日本ツアー初優勝し、以後JGTOメンバーとしても活躍を続ける選手。


    今季は、予選通過がまだ1度(前澤杯は予選カットなし)しかなく、3週ほど前からショットの修正を始めたそうだが、進捗は「まだ20%くらい」。今回は、母国開催のプレッシャーもあり、自分に期待も持てない状態での出場だったそうだが「きょう試合を始める前に、うまくいこうがいくまいが思い切ってやってみよう」と、良い意味の開き直りが好スタートにつながったようだ。

    「良い成績で終えたことに驚いている」と、ヤン。「欲が入るとスイングが崩れてしまう。成績よりもショットを安定させて、残りのラウンドも自信を持ってプレーするつもり」と、自分に言い聞かせていた。

    また、大槻智春(おおつき・ともはる)や、吉田泰基(よしだ・たいき)らと共に、4アンダーの3位タイ発進した宋永漢(ソン・ヨンハン)は、ボギーなしの4バーディで回り切り、ホストプロとして、さっそくホームの喝さいを浴びた。



      3ツアー共催としての開催は今年5回目だが、大会としては、今年41回目。
      主催のシンハンフィナンシャルグループの所属プロとしては、今年10回目の出場といい、「10年という長い時間、この大会に出場できることに感謝しながらプレーしてきました」と、思いを語る。

      「いつも良い試合、良い姿をお見せしようと努力しています」と、プレッシャーも普段の試合以上だ。
      「今日は良いスタートが切れたので、残りのラウンドもよいプレーでしっかり締めくくりたいと思います」と、決意を述べた。

      ヨンハンと共に3位タイ発進した大槻は、前半インの11番で1ボギーが先行したが、18番と後半アウトの9ホールで合わせて5つのバーディ。


        「コースは距離がしっかりあり、フェアウェイにもグリーンにもアンジュレーションがあって難しい。その中でよく耐えられた。アンダーで回れて来られたのはよかった」と安堵し、「まずは、あす上位で予選通過できたらすごい嬉しい」と、難コースで引き続き堅実プレーを誓った。

        吉田は、3位タイグループに入った選手の中では、もっとも遅い午後13時18分からのスタートだった。


          開催コースのジャックニクラウスゴルフクラブコリアのコースコンディションは最高の仕上がりを見せてはいるが、やはり、遅い時間にコースに出るほどグリーンには、スパイクマークなどの跡が目立つ。

          「長いパットで1番の4メートルくらい。それ以外は2メートル内ですね」と、グリーン上で苦しんだ様子だったが、だからこそ、ショットやアプローチでチャンスを作ったこの日6つのバーディ(ボギーは2個)は、価値がある。

          ヨンハンや、大槻らと好スタートが切れたが、今週の目標は順位よりも、「ショットでもパターでもアプローチでも緩まないこと。最近、合わせて打っちゃうことが多かったので、今週はそれだけできれば」。
          無欲でプロ6年目の初Vを呼び込む。

          ◆Shinhan Donghae Open
          大会としては今年41回目。2019年から韓国とアジアと日本の3ツアー共催としてスタートしてから5回目。
          各ツアーから上位約40人ずつが集まり、しのぎを削る。
          コロナ禍で韓国ツアーの単独開催となった20、21年大会を除いて、過去4回のうち、唯一日本開催(奈良県・KOMACC)となった22年は、比嘉一貴(ひが・かずき)が優勝。その年、賞金王の大きな契機とした。
          韓国のクラブ72カントリークラブで行われた昨年大会は、平田憲聖(ひらた・けんせい)が、前週の「フジサンケイクラシック」に続く2週連続優勝を達成。帰国後に「パナソニックオープン」でも勝ち、9月の月間3勝で盛り上げた。
          今年は、韓国仁川のジャック・ニクラウスゴルフクラブコリアが舞台。周囲に高層ビルを眺めるリンクスコースは、2015年のプレジデンツカップや、欧州・DPワールドツアーの開催コースにも選定されている。

          関連記事