記事

ロピアフジサンケイクラシック 2025

阿久津未来也が今週もフライングゲット♪

阿久津未来也(あくつ・みきや)は、難コースで初日を4バーディ、1ボギーの3アンダー「67」でまとめて、「実質5アンダーの気持ちです」と、喜んだ。




実は富士桜には、まだつらい思い出しかない。

本大会は、アマプロ通算8回出て、最高位は2011年の29位。
当時まだ地元栃木の作新学院高校の2年生だった。
前年に「フジサンケイジュニア」を制して初出場を果たした。
「練習ラウンドで回った方も覚えています」と、プロに紛れて本戦突破も大健闘だったが、良い思い出はそこまでだった。

プロ転向後は、2019年から毎年、出場しているが、予選通過はまだ2回。
「最下位で落ちた年もありました」と、117位で敗退した2021年はトラウマものだ。

「1番から18番まで息がつけるホールがない」という難コースでこの日は高校時代の自己ベスト「69」を2打更新。
「励みにも、自信にもなります」と、プレー後のフジテレビさんのインタビューでも率直に話した。

霊峰・富士を見上げるコースは、まっすぐに立っているつもりでも、実はかなり傾斜があったり、目や感覚の錯覚が起きやすい。
「きょうスタートの10番もダフってスタートしていきましたからね。それがど真ん中に行ってくれて、バーディになってくれましたけど、ティショットは毎年、それくらいうまく行かない」と、ため息も出る。

それでも、この日は難易度が増した2番で7メートルのバーディトライが決まったり、難しい15番ではチップインも。
「そこでもいつもと2、3打は違う」と、今季初優勝の成長を実感できた。

夏フェスをうたう先週の「Sansan KBCオーガスタ」では3日目にも“脚光”を浴びた。
プレー後に行われたご当地アイドル「HKT48」のミニライブで名曲「フライングゲット」の振り付けを“完コピ”。

阿久津のダンスはもはや恒例となりつつあり、今年はオープニング前から「阿久津はどこだ?!」と、テレビカメラに追いかけられたほど。

「踊って、5位にも入れましたしね」と、翌最終日の「65」で、5位タイ浮上。
コース内外で、存在感が光っている。

6月の「ミズノオープン」での初Vを契機に踏み切ったというスイング変更も、そろそろ馴染んできた。
まだまだ暑いが実りの秋。
「上位争いはもちろんですけど、今年はもう1勝どこかでしたい」。
目下、照準は地元栃木県の日光カンツリー倶楽部で行われる10月の「日本オープン」だがその前に、2勝目を挙げて行ければ最高だ。
「まだ初日。明日もかなりタフな戦いになると思いますけどやるべきことに集中して、スコアを積み重ねていけたらいいな、と思います」。
今週も富士桜で“フライングゲット”する。


関連記事