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ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディー取れるんだトーナメント 2025

松山英樹の自叙伝に登場した男・原敏之が自己最高2位ターン

マスターズ覇者の自叙伝にも登場する。
今季は、24年チャレンジトーナメント(ACNツアー)の賞金9位の資格で参戦する。
プロは14年目。
34歳の原敏之(はら・さとし)が、2日連続のバーディ9個(64)で、大会を自己最高の2位タイでターンした。




バーディ量産を目指したコースセッティングは特に、インの13番からが原の真骨頂になった。

前日初日は16番での4連続でストップしたが、この日は最後18番までノンストップ。ビタビタとチャンスにつけ、きのうより2ホール延長の自身初6連続バーディ締めで、一気にV争いへ。

「普段の試合に比べると、厳しいピン位置が少ないのでその分アグレッシブに狙っていきやすかった」と、主催者の狙い通りのゲーム運びを展開し、「たくさんバーディ取れたので気持ちよかったです」と、満足感が増した。

「今までプレッシャーがかかる場面でこうやって打たないと、という考え方に陥りがちでしたので、今年はなるべく固執しないように。イメージで補えるように。明日も、今日と同じ感じでプレーに集中できれば結果も出せるかな、と思います」。

週末ものびのびと、2日でバーディ18個の勢いを止めたくない。

香川県高松市の出身で、石川遼(いしかわ・りょう)や、松山英樹(まつやま・ひでき)と同学年。
10歳からゴルフを始め、香南中学時に「四国ジュニア」で連覇し、2006年の「日本ジュニア」で石川を抑えて優勝を飾っているのに、「今となっては過去の苦い記憶」とつい恐縮してしまうのは、現在の立ち位置の違いから。

その後、最年少優勝を飾り(2007年)、プロ転向を果たし(2008年)、あっという間にスター街道を駆けあがった石川。
「ジュニア時代といっても彼は高1からすぐいなくなっちゃいましたし、20勝もしている。あまりにかけ離れてしまったのでね…」と、苦笑がこぼれる。

また松山とは小学4年の冬、ジュニアの試合で初対面。
当時は同じ四国で活躍する子は原と松山を含めて3人しかおらず、原とよきライバルとして切磋琢磨していた時代を松山は、21年に出版した自叙伝でも明記しており、今もたまに連絡を取り合うなど、交流は続いている。

昨季は、9月の「パナソニックオープン」で、自己最高の8位を記録するなど賞金ランクは72位。「去年は最終戦(カシオワールドオープン)で予選を通っていれば確定できたんですけど、落ちてしまって…。今年こそ、初シードが獲りたいです」。

原が講師として勤めていた都内のレッスンスタジオに、松山がふいにアポなしで遊びに来てくれたのは、原がまだツアーの出場資格すら持たなかった時代。
その後、再会の機会はまだないが、次の松山の凱旋時はぜひ、ツアー会場で会えるといい。

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