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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2025
2R最後にバーディ。新・大会実行委員長の阿久津が現状のカットラインに潜り込み
予選カットに遠い位置でプレーしていた時間帯には、同組の堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)と、「明日から放送ブースとラウンドリポーターとどっちがいい?」なんて話していた。
というのも、堀川はサトウ食品さんの契約プロとして、また、阿久津未来也(あくつ・みきや)は新・大会実行委員長として、たとえ決勝ラウンドに進めなくても土日もコースに来て、ABEMAの生中継や、日曜日の表彰式など各種イベントで、裏方を務めるのがこの選手会主催試合での暗黙の“お約束”だ。
「もちろん、僕がやれることならなんでもやらせていただきますが。できることならあと2日、プレーがしたい」。
地元・栃木県宇都宮市出身の阿久津。
平日から大勢のギャラリーが駆けつけ「未来也、頑張れ」と、あちこちから声をかけてくださる。
「昨年までとはまた違った顔触れも見えて、それが良い方向に働いたり、プレッシャーになったり、空回りしたりという。いつもと違う雰囲気でした」と、最後18番も静かな興奮の中で迎えた。
バーディトライは奥から4メートルあった。
これを決めればトータル4アンダーで、現状のカットラインにはもぐりこめる位置。
土壇場チャンス。
「ちょいスライス」と、読んだパットがカップに沈んだ瞬間、今月初Vを達成した「ミズノオープン」より大きなガッツポーズが出た。
「きょうもたぶん、終われない(サスペンデッド)ので。暫定なので。これで通るか、通れないのかまだわからないけど、通れる気でいます」。
どうにか週末もプレーヤーとして、新大会実行委員長のつとめを果たすめどはつけられ第2ラウンドで、4アンダーと巻き返し、通算5アンダーで決勝進出を決めた堀川とのグータッチも確信めいた。
本人は、絶対に言い訳しなかったが今週は、開催前から大会PRに奔走するなど主催者の長としてフル回転。
第1ラウンドのプレーを残した前夜は夜中2時に目が冴えて、そのあと眠れなくなるなど、疲れていないわけがない。
それでも「まだ30歳。若いので。大丈夫です」と気丈に、「もし予選を通れたら、見てくれている人のために1個でも多くのバーディを獲ること。しっかりと、日曜日の最後までやりきりたい」。
薄氷の決勝進出(たぶん)に気合が入った。














