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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2025
ホストオブホスト=中西直人が心拍数100の“大人ゴルフ”で好発進
選手みんなが主催者の試合で、中西直人(なかにし・なおと)が大人ゴルフで好発進だ。
序盤11番で奥のラフからチップイン。
大阪府岸和田出身のお祭り男だ。
イーグル先行に、通常ならハイテンションでABEMAのカメラにアピールする場面。
でも、なぜかきょうは控えめ。
むしろ「あれ?今年もベストリアクション賞やってましたん?」と、とぼけたが、まさか知らないわけがない。

特別協賛・サトウ食品の契約プロになってもう6年目。
スタートの10番ティで、佐藤元(さとう・はじめ)代表取締役社長のお顔を見つけたが「社長のことが好きすぎて。見たらテンションが上がってまう…」と、あえて見て見ないふり。
いつでもどこでもファンサービスは大事。その信念で長年、コースでも全力パフォーマンスで魅せたが、それで結果が出ないようでは本末転倒だ。
「成績で応えることこそ本当の恩返し」と、きょうは肝に銘じてコースに出た。
「ドキドキしたり、緊張する場面で心拍数が上がりすぎてしまう」との反省から、脈を計りながらラウンド。
「できるだけ、100を保ちたい」と思うがなかなかそうはいかないから、今朝も早朝のスタートにも関わらず、“どこでもフィットネス”に駆け込みあえて心臓をドキドキさせ、その際のスイング感覚を叩きこみ、ラウンド中もプレッシャーがかかりそうな場面でわざと駆け足。
あらかじめ120~130前後に心拍数を上げて打つなど、工夫を重ねる。
堀尾研仁コーチと2年前に踏み切ったスイング改造は、「自分がやってきたことの真反対。自分の常識を覆されるようなことが多くて、最初はそれを信じ切れずに、戻しては、また取り組んで、また戻しては取り組んで。取り組んで失敗したらまた戻して…。ゴルフ向いてないんちゃうか?」。
半信半疑が度を越して、22年に賞金シードを失い、昨年は「メンタルがやられた」と、スイング時に手が反応しすぎたりする“イップス”を発症し、QTもチャレンジトーナメントのACNツアーですら出場が難しいサード落ち。
万策尽きても、中西の中でなお頭をもたげたのは、「また試合に出て頑張りたい」という思いだった。
ゴルフ界を盛り上げようと毎オフ、さまざまな貢献活動を企画してきたが、今年はセーブし、ゴルフの立て直しに専念。
「不安要素がありながら、コツコツと積み重ねてきた自信が今はある」との確信をもって記録した初日の1イーグル、6バーディ、2ボギーの6アンダー「65」は、本大会での自己ベストを1打更新。
暫定の好順位でプレー後の囲み取材に答えるホストプロの姿を遠目で見ていた佐藤社長も「本当に嬉しい」と、エビス顔だった。
感情の浮き沈みを極力、なくしながらのプレーを「大人西大人人(おとなにし・おとなおと)」と、自ら命名。
選手みんなが主催者の試合で“ホストオブホスト”として、ひたすら結果を追い求めながら、恩人を喜ばせる準備は今年もぬかりない。
サトウ食品の看板商品「サトウのごはん」や、「切り餅いっぽん」を想起させるウェアは本大会限りの限定デザインだ。
今年、同社の創業75周年を意識して作成した大会限定キャディバッグには、周年に合わせてリニューアルした企業マスコット「サトウくん」をあしらい、英語表記の大会名をあえて平仮名で刺繍し、誰にでも親しみやすくした。
完成が間に合わなかった大会オリジナルのコースメモホルダーも、きょう26日に手元に届く予定。
恩返しの期は熟した。
「今年は少ないチャンスで結果を残していくために、いま自分がやれることをやる。それをコツコツ積み重ねていくだけ。そしたら必ずいいスコアが出る」と、誰より自分が信じて進む。
「明日もしっかりやるべきことやって
皆様に喜んでいただけるように」と、思いは募る。
今月21日に、結婚10周年を迎えた。
「相変わらず僕のことを一番に応援してくれているので頑張らないと」。
愛妻の献身にも報いる結果を真剣に求めている。
※当初、文章に欠落がございました。お詫びして修正いたします。














