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阿久津未来也「この4年で褒められたのは初めて」でも先週Vの余韻なし

阿久津未来也(あくつ・みきや)にもはや、先週の余韻はない。

全英切符がかかる「ミズノオープン」で初優勝したことで、「気分が乗っているというよりは、今週はちゃんとやらなきゃというプレッシャーのほうが強い。予選落ちしてしまうとたまたまだったじゃん、と言われてもおかしくない」と、むしろ気が引き締まる。

プロ10年目のV後は、500件以上のお祝いメッセージに対応。

「同じ文章になってしまっているかもしれませんが、なんとかできる範囲で返し切った」と、律儀に返信。

取材やお礼回りも加わり「今週はコースに来てもなかなか練習ができません」と、対応に追われるが、開幕前日のプロアマ戦では18番でピンにつけるショットをゲストに披露するなど、前週覇者の勢いをしっかりと漂わせている。




日大の先輩で、練習仲間の堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)は諸事情により、先週最終日の勝利の儀式には参加できなかったが、ハーフターン時に「東京で待ってるよ」と約束ししてくれていたとおりに、日曜日の夜、都内でささやかなお祝いを開いてくれたそうだ。

宴席で、まず「未来也が優勝するとはこれっぽっちも思てなかったよ」といつもの辛口コメントのあと、「帰りの新幹線で見ていたけど、バックナインの未来也は正直すごかった」。

「この4年間で初めて褒められたので。嬉しかったです」。
ジワリと来た。

2年前から師事するドラコンプロの山崎コーチから今オフ、「もうちょっと筋肉をつけて欲しい」と言われて、この1月から取り組んできたトレーニングの成果は、あとから先週最終日のプレーを動画でチェックした際にも、「風が強い中で意外とバランスよく振れている」と、確認することができた。

今週は、山崎コーチも来場してくれ、来月の初メジャー「全英オープン」で、一緒に渡英することを約束。

「山崎さんと出会って2年と半年くらい。ずっとやってきたことが、間違ってなかったと、自信の裏付けになっている」と、感謝の思いも直接伝えた。

先週最終日にホテルに戻ってイスに座った瞬間、「すべての力が抜けたというか、何も考えられない状態になりました」と一瞬、抜け殻になったが、「今週はメジャーが始まる、という気持ちで切り替えられている」。

昨年の本大会は、予選敗退している。
「今年はまず、4日間この宍戸でプレーすることをしっかりやりきりたい」と、自分に誓いを立てた。

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