今年、起ち上げた「米澤蓮スカラシッププログラム」は、米澤自らが選抜した男子ジュニアをトーナメントや合宿に招待し、トッププレーヤーの戦いや練習法を学ぶ機会を提供することで、今後のゴルフ人生の一助にしてもらおうという試み。
その第1回目の舞台として、この「中日クラウンズ」を選ばせていただいた。
「やっぱり昨年、初優勝をさせてもらって。初優勝って人生に一度きりじゃないですか。非常に思い入れがありますし、この名古屋という場所にも何かお返しがしたかった」と、参加ジュニアも、自身の地元東北から2名(岩手1、福島1)と、愛知県から2人を選抜。
4泊5日のプログラムで、1日目の火曜日は練習ラウンドに帯同してもらい、コースに入れない水曜日のプロアマ戦時は会場外で米澤のトレーニングやコンディショニングの見学。
夜には、名古屋ドームでプロ野球観戦というお楽しみも組み入れ、木、金の予選ラウンド2日間は、いよいよトーナメント観戦というスケジュールだ。
「僕も中、高校時代にたくさんの人たちに支えられてプロゴルファーになれた。今度は、僕が返す番」と、米澤。
「夢や希望を提供することで、何か少しでも役に立てればいいな、と思います」。
今年65回目という長い歴史の中で、連覇を達成したのは青木功(73年、75年、78‐79‐80年)と、尾崎将司(87年、92年、95‐96‐97年)の2人だけ。
「自信はないですよ。優勝者は一人しかいないので…」と、苦笑をしたが、「応援してくださる方々のためにベストのプレーを見せるというのを毎週、考えていますし、その結果が優勝であればすごく嬉しいな、と思います」。
史上3人目の偉業へ。
チャレンジする姿こそ、何より得難いお手本になる。