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~全英への道~ミズノオープン 2022

スイング改造で20ヤードも飛距離がのびた。和田章太郎「ゴルフが楽しい」3位に上昇

午後からますます強さを増した。瞬間風速10メートルを超える難条件で、プロ9年目の和田章太郎が「67」。通算8アンダーまで伸ばして首位と1差の単独3位に浮上した。

 

突風下では、パッティングにさえ影響を及ぼす。

 

「ある程度、向きは予想するけど、ここまで強いと、もう運じゃないかな?」と割り切り、前半7番では、ウェッジで打った110ヤードの2打目が「カップの右横からすとんと消えた」と、パー4でのイーグルにも恵まれた。

 

「先週からショットの調子が良くて、タラればを言ったらきりがないけど、もう少し伸ばせたかな」と、伸びしろも示した。

 

家族旅行のハワイでゴルフに目覚めて9歳から始めた。

すぐゴルフスクールに入塾し、福岡第一高校3年時の2013年に「日本ジュニア」や「九州アマ」制覇。同年にプロ転向したが、その後、なかなか出場機会に恵まれずに、昨季もQTサード落ち。

 

主催者推薦をもらった今月の「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」でやっと今季初出場を果たすと、昨年4位の資格で出た先週の「ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント」で10位タイにつけ、今週は直近大会トップ10の資格で出場を果たした。

 

綱渡りでどんなに、少ないチャンスを生かしても、ツアーメンバーではないから今秋の出場優先順位の組み換えには参加できない。

 

「全英オープン」の出場権がかかる今大会では「4位内に入れるのも嬉しいですが、今の僕には優勝しか意味がない。出るからにはチャンスを生かして優勝を、と思っています」と、ハングリーだ。

 

ジュニア期に、時松隆光と同じ篠塚武久コーチに習ったベースボールグリップの名残は残すが、「いまはほぼほぼ、全部スイングを変えています」と話す。

 

地元九州勢をまとめる小田孔明の宮崎合宿に、たまたま来ていた浦大輔コーチに去年8月から習うことになり、「試合に出られないならいっそ」と、全改革。

 

「全部お任せしています」と全幅の信頼で、アドレスから何から変更して「スイングスピード自体が上がって、飛距離も20ヤード伸びました」と、楽々300ヤード越えを連発する。

 

この時期に芽吹く芝草のアレルギーを持ち、「外したいが、外して回ると目がめちゃくちゃ腫れる」と、徐々に緩和の今もラウンド中のマスクが手放せないが、浦コーチにはこれからの改造でまだまだ飛距離が伸びるといわれているそうだ。
「今でも普通に飛ぶので、いまめちゃくちゃゴルフが楽しいです」。
マスク越しでもあふれる充実感が伝わってきた。


中西さん(左)にハグされた! プレー後の挨拶時は外しますよ。礼儀ですね。

 

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