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ダンロップフェニックストーナメント 2021

永野竜太郎「別にいいのに」アマに惜敗後の腫れ物扱いを回顧

もう過去の話



周囲の記憶が薄れた頃に、再び初優勝に挑戦だ。

地元九州を代表する伝統の一戦で、プロ13年目の永野竜太郎が、首位と1差の単独3位につけた。

 

2年ぶりの有観客開催に気合いが入った。

「僕は、熊本出身ですけど宮崎にも以前からの知り合いの方がけっこういて。久しぶりに会場でお会いできたりとか」。

 

旧知の前で、3番から3連続バーディでリズムよく、8番と後半14番では連続バーディを2度。

 

「観客の方がいると良いショットに拍手をもらえて。僕ら選手は嬉しいものです」と、ピンチらしいピンチも右の林に曲げてパーオンに失敗した15番だけ。

「ほぼほぼ、ボギー」と覚悟した難しいアプローチを1メートルに寄せて、しのいでついにボギーなしで回りきった。

 

今年9月に、最終日を首位タイで迎えた「パナソニックオープン」で、アマチュアの中島啓太さんにプレーオフ敗退。

初優勝を獲り逃がした。

 

敗者の翌週は、少なからず周囲の気遣いを敏感に感じるものだが、今回の場合は特に「ビンビンでした」と、回顧する。

「別にいいのに…。しょうがなくない?」と、内心明るく受け止めたが、腫れ物扱いは2週間ほど続いたという。

「でも時間が経つと、みんな自然と忘れていくからちょうどよい」と、新たな記憶を上書きするにも良い頃合い。

 

マスターズの出場権がかかった2週前のアジアアマで、中島さんが優勝を飾ったシーンは動画で見た。

「しっかりと目標を定めて実現するのは凄い」と改めて、12歳下のアマ勝者をたたえたグッドルーザー。

永野の初優勝が待ち遠しい。

 

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